ハウス食品グループ本社とJFEエンジニアリングは、「多拠点一括エネルギーネットワークサービス」の稼働を開始した。
同サービスは、ハウス食品の静岡工場で発電した電力をハウス食品グループの国内関係会社・事業所に融通するもの。
同サービスの導入にあたり今回新設された大型のガスコージェネレーションシステムは、約12,000世帯相当の発電能力を有し、同様のシステムを活用した同一企業グループ8社18拠点への電力融通となっている。
同取り組みにより、対象となる拠点のCO2排出量を16.3%(2022年度比)、静岡工場のエネルギー使用量を21.5%(2020年度比)削減できる見込みだという。
■多拠点一括エネルギーネットワークサービスの特徴
(1)JFEエンジニアリングがハウス食品の静岡工場内に発電施設(ガスコージェネレーションシステム)を建設・運営し、「電力」と「熱(蒸気、温水)」を供給するサービスを提供
(2)同施設で発電した電力を、静岡工場内で使用するほか、発電と同時に発生する副産物の熱を「蒸気」と「温水」に変換し、同工場の生産活動に有効利用
(3)静岡工場の余剰電力と、JFEエンジニアリンググループが保有する低CO2電力を、送電ネットワークを活用して8社18拠点(ハウス食品グループの大阪本社、東京本社、千葉研究センターやグループ会社事業所)に供給
都市ガス等を利用して発電するガスコージェネレーションシステムは、発電と同時に発生する熱を「蒸気」と「温水」にして有効利用することでエネルギーを無駄なく利用することができるという。
同社は、カレーなど製品の製造時に「蒸気」と「温水」を多く使用するため、発電施設を工場内に持つことで発生する熱を無駄なく活用でき、より高いエネルギー効率の実現につながるとしている。