INDEX
マイナビは、2025年3月卒業予定の全国の大学生、大学院生(3,017名)を対象に、「マイナビ2025年卒大学生 Uターン・地元就職に関する調査」を実施し、その結果を公表した。
■地元就職(Uターンを含む)を希望する学生は62.3%(前年比0.3pt減)となり3年連続同水準で推移
25年卒の学生が地元就職(Uターンを含む)を希望する割合は、62.3%(前年比0.3pt減)だった。23年卒以降3年連続で6割を超えており、大手企業志向の傾向(※)と比較すると、17年卒から24年卒まで反比例の関係にあるという。
また、地元就職を希望する理由では「両親や祖父母の近くで生活したいから」が最多となり、次いで、「実家から通えて経済的に楽だから」「地元(Uターン先)での生活に慣れているから」が続いた。
昨今就職先を選ぶ際、経済的な不安や将来のライフスタイルの変化を想定し、福利厚生などの制度面の充実を求めて大手企業志向が高まっているが、それと同時に、実家やその近くで生活することで安心したいと考える学生が一定数いることなどから、地元就職意向の割合も維持されているのではないかと同社は推察している。
■地元就職を希望する背景は、経済面・生活面での心配や、将来の子育て・介護について備えたい意識
地元就職を希望する人に、その理由について自由回答で聞くと、「何かあった場合に誰も頼ることができないのは心細い」「実家から職場に通えば最初は仕事のことに集中できそう」などの声が挙がった。
新しい環境への不安から、頼れる存在が身近にいる地元や実家で暮らすことで、生活面や経済面、さらには精神面の負荷を減らしつつ、仕事に集中したいという思いが伺える。
また、「子育てを両親に手伝ってもらったり、両親の介護が必要になった際に手助けをしやすい」「実家から通って老後に向けてお金を貯めたい」などのコメントもあり、将来のライフイベントについても想像した上で就職先を検討している学生がいることも分かった。
■Iターン就職に興味がある学生は44.4%。インターンシップや旅行をきっかけに興味を持つ学生も
地元以外の地方で働いてみたいと思うかについて聞いたところ「働いてみたい」と回答した学生は44.4%だった。
その理由については、「趣味と仕事のバランスをとりたい」が最多で36.0%、次いで、「見聞を広げたり、新たな発見ができるから」が29.3%、「住む場所には特にこだわりがないから」が28.2%、「新たな人々との出会いが生まれるから」が28.0%と続いた。
また、地元以外の地方で働いてみたいと思ったきっかけを聞いたところ、「インターンシップで訪れてその場所での生活や仕事に興味を持った」「(その地域に大学があり)大学近くに住んで良さを知った」「旅行で訪れて住みたいと思った」などのコメントがあがった。
Iターン就職する学生を増やすために、さまざまな間口から学生に地域の魅力を体験してもらうきっかけをつくることは効果があるのではないかと同社は考察している。
【調査概要】
調査期間:2024年3月21日~4月5日
調査方法:3月21日時点のマイナビ2025会員にWEBDMで配信
調査対象:2025年3月卒業見込みの全国大学生、大学院生(調査開始時点の大学3年生、大学院1年生)
調査機関:自社調べ
有効回答数:3,017名(文系男子:573名、文系女子:1,270名、理系男子:596名、理系女子:578名)
※調査結果は、端数四捨五入の都合により合計が100%にならない場合がある
(※)マイナビ「2025年卒大学生就職意識調査」