アシックスは、シューズに使われている材料を容易に分別しリサイクルできるようにしたランニングシューズ「NIMBUS MIRAI(ニンバスミライ)」を発売した。メーカー希望小売価格は22,000円(税込)。
「NIMBUS MIRAI」は、アシックスを代表するクッション性を重視した高機能モデルの一つ。シューズの構造や各部位の役割を検証し、従来と同等の品質や性能を保ちながら、各素材をリサイクルできるようにしたのが特徴だという。
ランナーとともに環境への意識を高めていけるよう、使い終わったシューズの回収もオンラインで受け付ける。
アッパー(甲被)は、本体をはじめ補強部やハトメ(靴ひもの通し孔)などもすべて単一素材でできており、そのうち75%以上が再生ポリエステル素材を使用。アッパー素材を単一にすることでパーツごとに分解するなどの作業を削減でき、高い精度で再生が可能となる。
試験段階においてリサイクル工程へ投入したアッパーのうち、87.3%がPET原料として再び利用できることが確認されたという。
ミッドソール(甲被と靴底の間の中間クッション材)とアウトソール(外底)は、粉砕処理をし、マットやパネルなどの素材の一部にリサイクルされる予定だとしている。
また、アッパーとミッドソールを接合する接着剤を独自に開発し採用している。従来と同等の強度がありながら、熱を加えることで簡単にはがすことができ、リサイクルしにくい原因のひとつだった材料の分別が容易になったという。