エイチ・アイ・エス(以下、HIS)は、2024年のゴールデンウィーク(4月26日~5月6日、以下、GW)の予約状況から、旅行動向について調査し、結果を公表した。

HISゴールデンウィーク旅行予約動向

海外旅行

海外旅行予約者数全体では前年同期比で123.2%と、昨年に引き続き増加しているものの、コロナ前の2018年比では53.3%となっているという。

昨年の夏休み、年末年始と、繁忙期における予約者数は着実に増加しているものの、コロナ前と比較すると大きな回復は見られず、海外旅行市場の活性化には至っていないとのことだ。

海外旅行の予約者数ランキングでは、1位~5位までは前年と同じ順位の旅行先が並んだが、7位には今年7月~8月にかけて4年に1度のスポーツの競技大会が開催されるパリがランクイン。

大会が繁忙期である夏休みと重なることもあり、既にこの時期の宿泊費用は高騰、且つ取りづらくなっていることから、夏に計画していた旅行をGWに変更された傾向も見受けられる。

海外旅行・予約者数ランキング

伸び率が急上昇した旅行先としては、GWに日本発着クルーズの寄港地となっているチェジュが大幅に増加し、前年同期比で1,502.1%。続いてコロナ禍で回復が遅れていた香港が452.8%、上海が414.3%と、上位にランクイン。

いずれもディズニーリゾートがある都市で、ツアーで申し込みの多くがディズニーランドのパークチケット付きプランとなっているという。また上位ランキング外ではあるものの、日本人野球選手が所属するチームの本拠地があるロサンゼルスも159.7%と増加しており、注目度の高さが伺えるとのことだ。

海外旅行・急上昇ランキング

海外旅行の平均旅行日数は6.0日間で前年(7.0日間)より1日短くなっている。出国ピークはGW後半、4連休の初日となる5月3日、帰国ピークはGW最終日の5月6日。海外旅行の平均単価は前年同期比98.5%の204,900円で、ほぼ同水準となった。

海外旅行・出発日、帰国日ランキング

■国内旅行

国内旅行予約者数全体では前年同期比で76.4%。平均単価は前年同期比109.4%の102,900円となった。今年は国内旅行の予約のタイミングが遅い傾向にあり、3月に入り尚GW出発の予約の動きがみられたという。

国内旅行の予約者数ランキングでは、1位には不動の人気を誇る沖縄県がランクイン。

沖縄県は平均単価が前年同期比104.7%の121,900円と、航空運賃の高止まりの影響を受け、上昇傾向が続いている。国内旅行の上位も前年と同様の旅行先が並び、コロナの影響が抜けた平時の状況となった。

国内旅行・予約者数ランキング

国内旅行の伸び率が急上昇した旅行先としては、HISがGWに企画している出雲大社の団体祈祷と八足門(やつあしもん)の特別参拝が組み込まれたツアーが好調な島根県が前年同期比で173.7%となった。

国内旅行・急上昇ランキング

2位にランクインした香川県は、繁忙期でも比較的安価であったことから予約者数が増加。香川県の平均単価は前年同期比95.8%の87,700円となっている。

また、出発ピークは海外旅行同様でGW後半の5月3日、UターンラッシュはGW最終日の5月6日となった。

国内旅行・出発日ランキング

<参考>
HIS『HISゴールデンウィーク旅行予約動向