旭化成は、サントリー食品インターナショナルの飲料用ラベルの印刷用途において水現像フレキソ印刷(※1)樹脂版「AWP™」(※2)(以下、AWP)が国内飲料用ラベル業界で初めて導入されたことを発表した。
同社は、フジシールと協業して、「AWP」を使用した次世代型フレキソ印刷技術を確立したとのことだ。これにより、従来の版と比較して約3割のCO2排出量削減に貢献するという。
国内外で幅広く使われる印刷方式の一つであるフレキソ印刷に使用される印刷版は、製版プロセスの洗浄工程において有機溶剤系の洗浄液を使用する溶剤現像版が現在主流となっているが、同社はより環境に配慮した水系の洗浄液を使用する水現像版を開発・製造。
そして今回、従来は溶剤現像版を使用していたサントリー九州熊本工場で製造する「サントリー天然水」のラベル印刷において、新たに水現像版を使用する「AWP」が採用されたという。
※1 弾性のある合成樹脂やゴム製の印刷版を使う凸版印刷の一種。溶剤インキを使うグラビア印刷と比べ、パッケージの素材を問わず、水性インキの使用が可能。
※2 Asahi Water washable Plateの略。印刷版の製作工程において、従来の有機溶剤系洗浄液から水系洗浄液に変更することで、有機溶剤の使用をなくした旭化成独自の製品。