アソビュー、東山動植物園の入場待機時間を60%削減 電子チケット導入の実証実験を実施

アソビューは、2023年10月1日から12月28日までの期間、名古屋市東山動植物園(以下、東山動植物園)にて電子チケットサービスを提供し、チケットレス入場の実証実験を実施。

同実証実験の結果、対象者(500円券)に占める電子チケット利用比率は最大で1日あたり32%となり、入場待機時間を60%軽減し、来園者の満足度向上と窓口販売スタッフ、待機列整理スタッフの業務効率化を実現したとのことだ。

アソビュー、東山動植物園の入場待機時間を60%削減 電子チケット導入の実証実験を実施 

実施の背景

東山動植物園は、新型コロナウイルス感染症拡大前に年間250万人と、国内の動物園で2番目に多い入園者数を記録した施設。繁忙期には1日3万人が訪れ、紙の入園チケットを取り扱う有人券売所には長蛇の列が発生し、来園者は券売窓口での受付までに約15分並ぶ必要があったことから混雑の緩和、来園者の利便性向上を急務としていたとのことだ。

実証実験概要

電子チケット実証期間:
販売:2023年10月1日〜2023年12月28日
利用:2023年10月11日〜2023年12月28日
期間中の電子チケット利用者数:42,345名

実証実験内容とその結果

①入場券の電子化と入場効率の向上
東山動植物園公式HPおよび「アソビュー!」にて電子チケットを販売。期間中の電子化比率において、平均20%、最大32%の電子化比率を実現。

②電子チケットへの誘導による窓口混雑の解消
電子チケット購入の案内看板の設置や、電子チケット専用レーンを設置。実証前の約1.4万人来園日の券売待機時間が15分であったのに対し、実証中の約2.5万人来園日の券売待機時間は6分となり、約60%の待機時間の解消を実現。

電子チケットへの誘導による窓口混雑の解消

③顧客データを活用した施設改善施策の立案
期間中、アソビュー!の口コミ投稿機能に集まった約700件の口コミデータを、生成AIを用いて分析。また、同社の「ウラカタリサーチ」を用いて来場後の満足度アンケートを実施し、約1,300件のアンケート回答を分析。

その結果、来場者の満足度に以下の傾向があることがわかったとのことだ。

得点傾向が高いもの
・施設全体
・スタッフの接客
・電子チケット
・知人への推奨度

得点傾向が低いもの
・施設内の混雑
・飲食の満足度
・価格の妥当性
(※体験価値に対し価格が安すぎる)

これらの分析を踏まえ、東山動植物園に対し以下の施設改善施策の立案を実施。

・入場チケットの電子化・電子チケットの券種拡大
・時間指定在庫管理による入場制限
・価格変動制導入および入場後の有料サービスの追加
・飲食スペースのオペレーション改善
・施設内設備の改修・改装
・他施設とのセット券の販売

今後について

同実証実験結果をもとに、本格的な電子チケット導入の検討を開始。

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