キリンビバレッジは、同社グループ会社が管理する自動販売機に、ソフトバンクが開発したAIを活用した自動販売機のオペレーション最適化サービス「Vendy（ベンディ）」を、2024年10月より順次導入すると発表した。
同サービスは、「自動販売機のオペレーション業務効率化」と「設置先に応じた商品ラインアップの最適化」を実現し、自動販売機業界の課題解決を図るもので、2025年9月までに全国で約8万台の自動販売機に導入する予定とのことだ。
■「Vendy」の仕組みと導入効果
同社では「Vendy」に、同社のオンラインシステムで収集した自動販売機の販売データや巡回に伴うコスト情報などの各種データを学習させるという。
「Vendy」は、これらのデータをAIで分析し、売れ行きの良い商品アイテムを選定して、最適な商品ラインアップを提案。また、効率的な訪問タイミングや巡回ルート、補充本数まで自動販売機オペレーションに関わる一連の計画を自動生成。
生成された計画は、パソコンの画面やスマートフォンの専用アプリで確認することが可能とのことだ。
同社は、事前に実施した共同実証の結果を踏まえ、「Vendy」導入により、自動販売機オペレーションに関わる業務時間の約1割の削減と約5％の売上増を見込んでいるという。
また、売れ行きの良い商品アイテムの提案だけでなく、商品ブランド育成の観点も考慮した上での最適な商品ラインアップの提案が可能となっており、顧客ニーズの充足と商品ブランドの育成を両立させることが出来るとしている。
「Vendy」導入により創出された時間は、自動販売機の新規設置先の開拓に充てることができ、また、属人的な業務プロセス改善により、人材配置の柔軟性を高め、従業員の育成を促進することが可能とのことだ