カインズは、敷地面積、延床面積ともにカインズ最大の物流拠点「カインズ 桑名流通センター」が本格稼働を開始したと発表した。

「カインズ 桑名流通センター」

同施設は、東名阪自動車道「桑名インターチェンジ」「桑名東インターチェンジ」からのアクセスが良く、全国への広域配送拠点及び名古屋中心地への配送拠点として利便性の高い場所に立地。

これまで、海外からの荷物は太田流通センター(群馬県太田市)に集約し、全国のTC(※1)や店舗に運んでいたが、同施設が西日本エリアのマザーセンターとして荷物の受け入れや配送を担うことで、長距離幹線輸送の削減と店舗物流サービスの効率を大幅に向上させることが可能になるという。

地上4階建、延床面積約29,000坪の施設は、1階にTC(※1)、2~4階にDC(※2)を配置し、各設備を連携させたシームレスな自動化を図っている。

また、危険物倉庫を併設するなど、多種多様な商品の保管が可能。構内作業では、荷物の保管や店別仕分け、搬送作業などの自動化を進め、省人化を実現するという。

高密度保管が可能な移動棚

さらに、環境配慮型の物流センターの側面を持ち、全館にLED照明や人感センサー付き照明を採用しているほか、建物屋上への自家消費型太陽光発電設備の導入により、消費電力の100%を再生エネルギーで運営することが可能(最大発電時)。

パレットの一部には、海に流れ出る可能性のあるプラスチックごみを回収し、リサイクルした素材のOBP(オーシャン・バウンド・プラスチック)使用しているとのことだ。

パレット自動倉庫システム

従業員の働く環境面にも配慮し、シーリングファンやスポットクーラー、天井カセットタイプの空調設備などにより、適切な室内温度で作業できる環境を整備。また、従業員がゆったりとくつろげるよう、観葉植物やソファーなどを配置したカフェのような空間を演出しているとのことだ。

同社は、物流の効率化や商品供給のスピード化を図り、2024年問題の課題解決に向けて、革新を継続していくとしている。

■「カインズ 桑名流通センター」概要

所在地:三重県桑名市多度町
敷地面積:62,905.82平方メートル(19,062.37坪)
延床面積:95,161.57平方メートル(28,836.84坪)
トラックバース:139台
駐車場:312台
最大保管能力:約28,000PL

(※1)Transfer Center(商品の在庫を持たず、納入された商品を仕分けて配送を行う)
(※2)Distribution Center(在庫を保管し、受注に応じて出荷する)