栃木県栃木市とマーケットエンタープライズは、地域社会における課題解決を目的としたリユース事業に関する協定を締結し、連携をスタートすることを発表した。

マーケットエンタープライズが運営するリユースプラットフォーム「おいくら」を用いて、不要品を捨てずに再利用する仕組みを構築し、栃木市の廃棄物削減と循環型社会の形成を目指すという。

栃木県栃木市とマーケットエンタープライズ、連携開始

■栃木市の課題と「おいくら」による解決策

栃木市では、粗大ごみの戸別収集を行なっているが、大型のものや重量のあるものでも、原則、市民が自力で運び出す必要があるという。また、戸別収集を利用する場合には、事前の予約を必要としているため、申し込みから収集までに1カ月から1カ月半の時間を要していたとのことだ。

「おいくら」は、希望すれば自宅の中まで訪問し対応する出張買取が可能で、大型品や重量のあるものでも売却が容易にできるようになるという。

加えて、まだ利用できるものであれば、市では回収を行なっていない冷蔵庫や洗濯機などの家電リサイクル法対象製品も対象で、不要品売却と受け渡しは、最短だと買取依頼をした当日に可能となるとしている。なお、市民のサービス利用に関する費用負担はもちろん、栃木市の費用負担もないとのことだ。

■今後について

栃木市ホームページ内に「おいくら」の情報が掲載され、直接不要品の一括査定申し込みが可能になるという。

栃木市と「おいくら」の連携により、二次流通の更なる活性化による循環型社会の実現や社会全体での不要品削減が見込まれるとともに、自治体の廃棄物処理量や処理コスト削減にもつながるとのことだ。

また、同取組によって、売却という形で簡単に不要品リユースができることを市民が認知することで、「廃棄ではなく、リユースする」という選択肢が増え、多様化する不要品処分ニーズに応えることが可能に。加えて、市民のリユースに対する意識の変化、循環型社会形成の促進につながるとしている。