日本郵船は、米国の船舶向け排気ガス処理事業会社STAX Engineering Pty(以下、スタックス社)と、船舶からの排気ガスを回収・処理する技術の利用契約を締結したと発表した。
同技術により、米国カリフォルニア州に寄港する同社運航の自動車専用船が停泊中に発する排気ガスを2025年1月から回収・処理をするとのことだ。
なお、同取り組みはカリフォルニア州大気資源局(CARB)が同州に寄港する船舶に定める排気ガス規制の対象拡大に対応して実施される。
同技術は、バージ(艀、小型で平底の船舶)または陸側に設置された排気ガス処理装置と船舶の煙突を鋼管とホースでつなぎ、排気ガスを空気中に出さずに回収・処理を行うというもの。
カリフォルニア州内の主な港で、運航する自動車専用船を対象に同技術を用いた排気ガス回収・処理サービスを利用する予定とし、スタックス社との契約金額は総額16百万ドルとのことだ。
同社は、海上・陸上・ターミナルなどのモードを問わず、モノ運びを通じてGHG排出を低減し、利用者サプライチェーンに還元していく取り組みを対象としたブランド「Sail GREEN」を展開しており、同契約の締結もその一環だとしている。