Taiwan Semiconductor Manufacturing Company Limited(以下、TSMC)、ソニーセミコンダクタソリューションズ(以下、SSS)、デンソー(以下、デンソー)、トヨタ自動車(以下、トヨタ)は、JASM(※)へ追加出資を行い、熊本県に2つ目の工場(以下、第二工場)を建設することを発表した。

今回、トヨタによる少数持分出資が加わり、2024年からの生産開始を予定する1つ目の工場(以下、第一工場)を含めると、JASMへの設備投資額は200億米ドル(約2兆9,600億円)を超える見込みで、日本政府からの強力な支援を受ける前提で検討されているという。

なお、利用者の需要拡大に応えるため、第二工場の建設を2024年末までに開始する予定となっており、2027年末までの稼働開始を目指すとのことだ。

今回の生産規模の拡大により、JASMの全体的な収益構造の改善とサプライチェーンの効率化が見込まれる。

JASM両工場合計の月間生産能力は100,000枚(300mmウェーハ換算)以上となる見込みで、自動車、産業、民生、ハイパフォーマンス・コンピューティング(HPC)用途向けに40nm、22/28nm、12/16nm、6/7nmプロセス技術による製造を担う予定だという。

なお、同生産能力の計画は、市場における需要状況を鑑みて調整されるとのことだ。

またJASMは、二つの工場において計3,400名以上の先端技術に通じた人材の雇用創出を見込んでいるという。

今回の各社の出資により、TSMCは約86.5%、SSSは約6.0%、デンソーは約5.5%、トヨタは約2.0%のJASM株式を保有することなる。なおJASM、TSMC、SSS、デンソー、トヨタの取引の完了は、一般的なクロージング条件を満たすことが条件とのことだ。