小型SAR(※1)衛星の開発・運用を行うQPS研究所は、福岡市が公募を実施した旧産学官連携施設の貸受候補者として同社が決定し、衛星コンステレーション(※2)構築に向けて事業拡大に対応するため、一棟貸し施設に新たな研究開発拠点を作ることを発表した。

旧産学官連携施設が立地する百道浜地区は、第9次福岡市基本計画において、情報関連産業などの拠点形成を図ることで市の成長を推進する「活力創造拠点」、また地区計画において、情報関連業務施設や研究所等の立地を図る「情報業務地区」に位置づけられている。

同施設は福岡市が九州大学から譲渡を受けて、市の経済を牽引する成長性のある分野の企業を支援し、市における産業の振興・集積を図るため、2023年9月に当該施設とその存する土地を一体的に活用する借受者を選定するための公募が実施されていたとのことだ。

3月に予定されている契約締結の後には、現在の同社の工場と新しい研究開発所の2つの拠点で活動するために試験設備環境や生産体制を整え、衛星量産のための高効率化を図りながら施設を稼働させていくとしている。

また、将来的には本社機能の一部または全部の移転も視野に入れているという。

同社は今後、採用力もさらに強化し、衛星コンステレーションによる準リアルタイムデータ提供サービスの早期実現に向けて全方位から取り組んでいくとのことだ。