医療法人社団ミネルバは、これから子どもが欲しいと思っている20~50代の人を対象に、「デノボ検査(出生前検査)」に関する調査を実施し、その結果を公表した。

女性のみが原因で子どもが障害を持つ可能性は1/2であるという。さらに染色体の一部が欠失する「微細欠失」については、母親・父親のどちら側からも起こりえるとのことだ。

また、デノボ(新生突然変異)により赤ちゃんが重い疾患を持って生まれる可能性は、男性が原因となる場合が多くあると言われている。

デノボ変異によって検出可能な疾患のリスクは1/600であり、ダウン症のリスクが1/700と比較すると、デノボ変異による疾患の方がリスクが高いということも明らかになっている。

しかし、男性も受けられるNIPT検査「デノボ(父親精子の突然変異)」はあまり認知されていないのが現状。そこで今回、同調査を実施したとのことだ。

■約半数が遺伝性疾患に不安を感じた経験あり

同調査で、遺伝性疾患などに関する不安を抱いたことはあるか聞いたところ、47.6%の人が「ある」と回答。

遺伝性疾患などに関する不安を抱いたことはあるか

さらに、前問で「ある」と回答した人に不安を抱いた理由を聞くと、以下のような回答が挙げられた。

・年齢を重ねているから(30代/男性/神奈川県)
・高年齢出産になるから(30代/女性/東京都)
・自分の病気が遺伝したら嫌だなと思うから(30代/女性/北海道)
・健康に産まれてほしいから(40代/男性/神奈川県)

■デノボ検査の認知度は約4割

デノボ検査を知っているか聞いたところ、「知らない」が56.8%という結果に。

また、デノボ検査を「知っている」と回答した人に、実際にデノボ検査を受けたことがあるか聞くと、62.3%が「はい」と回答。

デノボ検査を知っているか/デノボ検査を受けたことがあるか

さらに、デノボ検査を受けたことがある人に、受けることになったきっかけを聞くと、「夫婦で相談して決めた」が51.5%、「かかりつけ医から提案された」が37.6%、「友人や知人から勧められた」が29.7%という結果に。

デノボ検査を受けることになったきっかけ

■デノボ検査を受けたことで約8割の人がポジティブな気持ちに

デノボ検査を受けたことで心境に変化はあったか聞くと、「ポジティブに変化した」が32.7%、「ポジティブに変化したことが多い」が43.5%と続いた。合わせて約8割の人がデノボ検査を受けて気持ちがポジティブになったと回答する結果に。

デノボ検査を受けて心境に変化はあったか

さらに、検査を受けた感想を詳しく聞くと、以下のような回答が挙げられた。

・生まれるまで健康か分からないけど、いくつかの結果が分かり安心した(30代/女性/香川県)
・良いサービスだと思う(30代/女性/東京都)
・不安を少しだけ取り除けたから良かった(40代/男性/大阪府)
・違和感はあったが検査は正確だった(40代/男性/兵庫県)

■約半数がデノボ検査に前向きであることが明らかに

デノボ検査を受けたことがないと回答した人に、デノボ検査を受けていない理由を聞いたところ、「存在を知らなかったから」が65.4%と最も多い結果に。

さらに、デノボ検査のイメージを聞くと、以下のような回答が得られた。

・女性だけでなく、男性も検査を受けて一緒に考えていくべきだから、やった方がいいと思う(20代/女性/東京都)
・疾患の可能性を知ることで今後の対策を考えておきたい(40代/男性/京都府)
・あまり知られておらず実施している医療機関などの情報も少ない(40代/男性/埼玉県)
・リスクを知ることは良いことだと思う(40代/女性/奈良県)

また、今後デノボ検査を受けてみたいと思う、あるいは受ける予定はあるか聞くと、「受けるつもりでいる」が5.7%、「受けてみたいと思う」が46.6%という結果に。

デノボ検査を受けない理由/今後デノボ検査を受けてみたい、もしくは受ける予定があるか

<参考>
医療法人社団ミネルバ「【男性用の出生前検査(NIPT)の1つであるデノボ検査】認知度は約4割!検査後の心境の変化とは?」