静岡県東伊豆町と博報堂は、静岡県東伊豆町片瀬・白田地区と奈良本地区の2地区において、マイカー乗り合い公共交通サービス「ノッカルひがしいず」の運用を開始したことを発表した。

同取り組みは、将来的には東伊豆町全域での運行を予定しているという。
「ノッカルひがしいず」は、国土交通省が定める「事業者協力型自家用有償旅客運送」の日本第1号認定モデルである富山県朝日町の「ノッカルあさひまち」の仕組みを応用したもので、国が進める「デジタル田園都市国家構想(Type1)」の採択を受けた事業。
東伊豆町内では現在、鉄道・路線バスに加え、自主運行バスやタクシーなどの公共交通が住民の移動を支えているが、運行本数や配車台数が少ないことや、高齢化に伴う運転免許返納者の増加が予想される中、高齢者をはじめとする住民の移動手段の確保が課題となっているという。
東伊豆町が運⾏主体として提供する公共交通サービス「ノッカルひがしいず」は、地域住⺠がドライバーとなり、地域住⺠が利⽤する「住⺠同⼠が⽀え合うMaaS(Mobility as a Service)」。
東伊豆町が認定した町内各地域のドライバーとユーザーを、博報堂DYグループが開発したシステム上でマッチングし、ドライバーが自家用車で同地域のユーザーを目的地まで送迎。
利用者が乗車する停留所は、各コミュニティの生活拠点や、既存公共交通の駅やバス停など、住民が利用している地域内の資産をそのまま活用しているという。また、既存の鉄道やバスと組み合わせた利用も可能とのことだ。
■「ノッカルひがしいず」サービス概要
内容:
「ノッカルひがしいず」は、近所の人の⾃家⽤⾞でのお出かけに、ついでに「乗っかる」ことができる、助け合いの気持ちをカタチにしたサービス。
各地区と中⼼街を⾏き来する住⺠ドライバーの⾞に、移動したい乗客が「乗っかる」仕組みで、⾃分の予定に合わせ、近所の利⽤者を⾃分の⾞に乗せ、⽬的地まで送迎。利⽤者は、ドライバーの予定を確認の上で事前予約し、ドライバーの⾞で⽬的地まで移動するとのことだ。

運行エリア:片瀬・白田地区/奈良本地区(エリア間の移動は不可)
利用方法:会員登録制
予約方法:前日17時までにLINEまたは電話(電話は平日のみ)
乗車方法:乗車予定時刻の5分前までに停留所で車両を待つ
利⽤料⾦:1回200円/相乗り1人100円
決済方法:チケット制(現金利用不可)
チケット販売場所:役場/保健福祉センター/熱川支所
■各者の役割
東伊豆町:運⾏主体/ドライバー及び利⽤者の募集および管理
博報堂:サービス設計/コミュニケーションデザイン設計
博報堂テクノロジーズ:システム開発・設計・運用