福島県相馬地区で次世代エネルギー「アンモニア」の供給拠点を構築へ IHIや三井物産など5社が共同検討を開始

石油資源開発、三菱ガス化学、IHI、三井物産、商船三井の5社は、福島県相馬地区におけるアンモニア供給拠点の構築に向けた共同検討を開始したことを発表した。

アンモニアは、燃焼しても二酸化炭素(CO2)を排出しないカーボンフリー燃料であるため、地球温暖化対策の有効な手段のひとつとして注目されているという。化石燃料からの置き換えが可能であるため、発電のみならず、産業分野の脱炭素化にも貢献する次世代エネルギーとされている。

また、水素を別の状態や材料に変換して貯蔵・運搬する水素キャリアーとしても有望であり、水素社会(水素を身近なエネルギーとして活用する社会)構築にも大きな役割を果たすことが期待されているとのことだ。

5社による同検討では、福島県相馬地区における海外からのクリーンアンモニアの輸入・貯蔵・供給拠点の形成にむけた調査に加えて、アンモニアの広域供給拠点とするため水素・アンモニアの需要調査にも取り組むとしている。

また、将来的な需要を想定し、発電事業者、製鉄会社、製紙会社、化学会社等の事業需要家と、アンモニアを利用した火力発電などの脱炭素化について調査を開始するという。

5社は、各社の知見を結集し、相馬地区を拠点とする東北広域圏に脱炭素の輪を広げるとともに、地域の経済発展に貢献できるよう、アンモニア供給拠点の構築を推進。

なお、同検討を進めるにあたり、今後、福島県、相馬市ならびに新地町の協力のもと、官民一体となって地域の脱炭素化、および経済発展に寄与できる事業の実現に向けて取り組んでいくとのことだ。

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