新潟県弥彦村、自動運転EV「MiCa」の通年運行を2月2日に開始　冬季でも利用可能に

新潟県弥彦村は、ソフトバンク子会社のBOLDLY、大日本印刷（以下、DNP）などと協力し、2月2日から自動運転EV「MiCa（ミカ）」の通年運行を開始すると発表した。

「MiCa」は、エストニアのAuve Tech社製の自動運転EVで、時速20km未満で走行する。弥彦村では、冬季に一定の降雪・積雪があるため、BOLDLYは北海道での自動運転車両の運行実績を生かして、2024年1月上旬から降雪・積雪の環境下で「MiCa」を走行させ、適切なルート設定などの事前準備を行ったという。

運行は、弥彦村役場を起点とする北吉田ルート（片道約5.7km）と井田ルート（片道約2.5km）の2つのルートで行う。どちらのルートも住宅地などを通り、弥彦村役場のバス停で「やひこ号」に接続。また、北吉田ルートでは「北吉田駅」のバス停でJR北吉田駅に接続する。

弥彦村のLINE公式アカウントでは、「MiCa」の運行状況やダイヤを確認可能。

また、ルート上の計3カ所にDNPの屋外デジタルサイネージ「モビリティポート」を設置し、「MiCa」の運行状況や利用方法、イベントなどの地域情報を配信することで、利用者の利便性向上や地域活性化を図るとしている。

【運行概要】
運行期間：2024年2月2日から通年運行
運行日：月・火・金
乗車定員：8人（オペレーターを含む）
車両：MiCa（ミカ）
速度：時速20km未満
バス停：13カ所
運賃：無料

弥彦村は、地元のバス事業者の事業撤退などを受けて、隣接する燕市と共同で、燕市と弥彦村の主要拠点を結ぶルートで広域循環バス「やひこ号」を運行している。しかし、ドライバーの高齢化や不足に伴い、ルートの拡大といった住民のニーズに応えることが難しいという課題があったという。

こうした課題に対して、弥彦村は、持続可能で利便性が高い公共交通サービスを実現するため、国土交通省の「自動運転実証調査事業」の採択を受け、自動運転EV「MiCa」2台の通年運行を開始する。

運行業務は、当面の間、BOLDLYとセネックが担当。2024年度以降は、地元の交通事業者を含めた関係者などと議論を重ねた上で、最適な体制を構築する予定だとしている。