ヤマガタデザインは、グループ内で宿泊施設「SHONAI HOTEL SUIDEN TERRASSE(以下、スイデンテラス)」を運営しているヤマガタデザインリゾート(以下、YDR)と、農業事業を担う有機米デザイン(以下、YMD)のそれぞれの専門分野を活かして、日本エスコンとともに、日本全国に「農」をコンセプトとしたホテル「(仮称)SUIDEN RESORT」を展開していくと発表した。
この実現に向け、YDRと日本エスコンが業務提携契約を締結。YMDは日本エスコンを引受先とする第三者割当増資(シリーズA)により、2億円の資金調達を実施したとのことだ。
YDRは、2018年に山形県庄内地域にスイデンテラスを開業。庄内地域は、深刻な人口減少や高齢化に直面しており、観光地としての認知度も決して高くなかったが、農業をコンセプトとした食や宿泊のコンテンツづくりに取り組むことで、年間6万人の宿泊客を呼び込んだという。
館内のレストランでは、YMDなどの自社グループの農業事業との連携により、自社栽培のベビーリーフをはじめ、地域生産者との協力によって調達した食材を使うことで朝食バイキングでの地産地消率80%以上を実現しているとのことだ。
YMDは、田んぼの除草作業を省力化するロボ開発や有機米の流通、未利用資源の有用資材化、有機農業の実践などを通じて、全国の生産者の生産性向上、収益安定化に取り組んでいる。
一方、日本エスコンは、分譲マンション事業を軸に、商業施設、ホテル、物流施設の開発やまちづくり事業を行っている。直近では、北海道日本ハムファイターズの新球場「ES CON FIELD HOKKAIDO(エスコンフィールドHOKKAIDO)」を核とする北海道ボールパークFビレッジにおいて、まちづくりに参画し、地域の活性化に取り組んでいるという。
3社は、スイデンテラスを世界観や提供価値を表現した象徴的なブランドシンボルとして、日本全国の豊かな自然や農業の営み、地産地消の食材など地域の観光資源を磨き・守り・育て、観光と農業を柱に、活力ある街づくりを一体で取り組んでいくとしている。