転職サービス「doda」は、20~59歳のビジネスパーソン15,000人を対象に、副業の実態を調査し、その結果を公表した。
■副業している人は8.4%で、前回調査(※1)から0.2pt増加
副業をしているか聞いたところ、「している」と回答した人は前回より0.2pt増加し8.4%、「検討中」と答えた人は前回より1.8pt減少し、16.6%となった。
副業を検討している人は減ったものの、副業をしている人は2021年調査(※2)では8.0%、前回調査では8.2%と、2年連続で増加しており、徐々に副業が浸透しつつあることが分かった。
■副業の平均月収は、6万5,093円。40代が全体の平均月収を引き上げる結果に
副業の平均月収は6万5,093円で、前回の5万1,218円から1万3,875円アップした。
年代別では、20代と30代の平均月収が下がった一方、40代以上は前回調査の6万5,284円から9万6,564円へと大幅にアップし、40代が全体の平均月収を引き上げる結果に。
また、平均月収において最も割合が多かったのは「1万円未満」で48.1%となり、前回の29.1%から大きく増加。次に多かったのは「10万円以上」で13.8%となり、前回の15.9%からは減少した。
「1万円未満」の割合が大幅に増えたことで、「1万円台」から「10万円以上」までの区分の割合はすべて低下したものの、5万円以上の割合は23.8%と、一定数存在していることが分かった。
■最も割合が増えた副業は、「講師・家庭教師・試験監督」。学び直しの運気の高まりを受けた可能性
前回と比較してみると、割合が最も増えた副業の内容は「講師・家庭教師・試験監督」で1.5pt増加の6.3%となった。
一方で、割合が最も減ったのは「ホームページ・CGなどの制作」で、前回から3.6pt減少し4.7%に。
また、副業の内容で最も多かったのは、「サービス業(接客・販売)」で21.3%、次に「株・FX」で18.4%、続いて「ネットビジネス(通販・アフィリエイト・ネットショップ運営)」が10.6%と、前回と同じ並びに。
■副業が認められている人は27.5%で前回から2.2pt増加、禁止されている人は47.5%で前回から2.3pt減少
勤務する会社で副業が認められている人の割合は27.5%となり、前回の25.3%から2.2pt増加。
一方、禁止されている人の割合は47.5%と、前回の49.8%から2.3pt減少。認められている人の割合は、禁止されている人の割合よりも20.0pt低いものの、働き方の多様化が進む中で、その差は縮まりつつあることが伺える。
■19業界中13業界で、副業が「認められている」と答えた人の割合が増加
副業が「認められている」と答えた人の割合は、「その他」を除く19業界中13業界で前回よりも増加。
「禁止されている」と答えた人の割合についても、前回60%台だった「金融」と「エネルギー(電力・ガス・石油・新エネルギー)」が、いずれも50%台となった。
業界によって状況は異なるが、全体的な傾向としては、幅広い業界で副業が推進されていることが伺える。
また、業界別に見てみると、副業が最も認められているのは「人材サービス・アウトソーシング・コールセンター」で52.6%となり、前回の34.7%より大きく増加。
次に多い業界は「警備・清掃」で41.3%、続いて「コンサルティング・専門事務所・監査法人・税理士法人・リサーチ」で40.5%となった。
【調査概要】
対象者:20~59歳の男女
雇用形態:正社員
調査方法:ネットリサーチ会社を利用したインターネット調査(ネットリサーチ会社保有のデータベースを元に実施、doda会員登録の状況については不問)
実施期間:2023年8月23日~9月1日
有効回答数:15,000件
<参考>doda『副業の実態調査【最新版】』
(※1)2022年8月実施『副業の実態調査【2022年版】』
(※2)2021年8月実施『副業の実態調査』