INDEX
ITソリューションカンパニーのシイエヌエスは、DXコンサルティング企業を導入したことがある企業に勤める経営者・会社員計400名を対象に、「DXコンサルティング企業導入に関する実態調査」を実施し、その結果を公表した。
■DXコンサルティング企業導入時の意思決定と導入目的について
質問1:DXコンサルティング企業を導入するにあたり、誰の意見を重視したか。
(n=100<経営層100>単一回答)
DXコンサルティング企業を導入する際、経営者(経営層クラス)の約半数が「自分自身の意見」を重視、2割以上が「経営会議等での総意(自分自身以外の経営層)」を重視したと回答し、計7割以上の経営者が経営層の意見を重視していたことが分かった。
質問2:DXコンサルティング企業が導入された際、どの程度自分の意見が反映されたと感じたか。(n=300 <管理職150 一般社員150 >単一回答)
質問1と同様、導入時の意思決定について管理職・一般社員にも聞いたところ、約6割が自分の意見が反映されたと回答。
DXコンサルティング企業を導入する際は、職位関係無くコミュニケーションを取れている企業が多い、もしくは経営層と管理職・一般社員がDXを進めるにあたり課題に感じている点が似通っていると推測できる結果に。
質問3: DXコンサルティング企業を導入した目的は何か。また、DXコンサルティング企業導入により、具体的に期待していたことは何か。(n=400<経営層100 管理職150 一般社員150> 複数回答)
DXコンサルティング企業を導入した目的を聞くと、全職位において「デジタル化前提での業務プロセス改善・効率化」が第1位に。
また、導入によって具体的に期待していたことに関しても、全職位で最も多かった回答は「デジタル戦略の策定」だった。
同結果より、導入前における職位ごとの意識の差は大きくなく、DXによる新規事業開拓やビジネス変革以前に、効率的に既存業務をこなすために必要な土台づくりをDXコンサルティング企業に求める傾向が高いことが明らかに。
■DXコンサルティング企業契約年数と、導入中のコミュニケーション量について
質問4:DXコンサルを導入して、およそどのくらいの期間で契約を解消したか。
(n=107 <過去5年間でDXコンサルを導入していたが現在導入していない企業 107> 単一回答)
過去5年間でDXコンサルティング企業を導入していたが現在は導入していない企業に対し、契約年数に関して質問したところ、過半数が3年未満で契約を解消したと回答。
DXは短期間では効果を実感することが難しく、DXコンサルティング企業による効果の有無を知るには約3年間という期間が必要であることが分かった。
質問5:勤め先に導入されたDXコンサルティング企業と、どのくらいの頻度でコミュニケーションを取っていたか。(n=400 <経営層100 管理職150 一般社員150> 単一回答)
現在DXコンサルティング企業を導入している企業と契約解消した企業に分け、契約中にDXコンサルティング企業とコミュニケーションを取っていた頻度を聞いたところ、「毎日コミュニケーションを取っていた」と回答した導入中の企業は12%だった。
一方で、契約解消した企業はわずか3%となり、導入中に取ったコミュニケーション量に4倍もの差があることが明らかに。
さらに、職位ごとに毎日コミュニケーションを取っていた割合を見ていくと、管理職では3倍、一般社員では3.5倍もの差が見られた。
DXコンサルティング企業との付き合いにおいては意思決定権のある経営層とのコミュニケーションも重要だが、現場で動く管理職・一般社員の意見を汲み取った密な連携も、契約年数の長さに影響を与えることが伺える。
■DXコンサルティング企業導入後の満足度について
質問:6 DXコンサルティング企業を導入して、満足する結果を出してくれたと感じるか。
(n=400 <経営層100 管理職150 一般社員150> 単一回答)
DXコンサルティング企業を導入して、満足する結果を出してくれたと感じるか聞いたところ、「とてもそう思う」と回答した現在導入中の企業は32%だった。
一方で、契約解消済みの企業はわずか8%となり、導入中の企業と比較し4倍も満足度に差があることが分かった。
【調査概要】
調査期間:2023年10月20日~10月24日
調査方法:インターネット定量調査
調査対象:これまで自社にDXコンサルティング企業を導入したことがある会社員・経営層 400名
※調査対象はいずれも20~60代男女
<参考>シイエヌエス『DXコンサルティング企業導入に関する実態調査』