TikTok for Businessは、ゲーム業界を対象としたgaming on TikTok 年末イベント「Playground」を12月8日(金)に開催しました。
AppsFlyer Japan株式会社と共催のコンテンツセッションでは、スペシャルゲストスピーカーの株式会社MIXI 青山氏をはじめ、株式会社MOTTO 佐藤氏、AppsFlyer Japan株式会社 田口氏を迎え、TikTokゲームトレンドやコミュニティとゲーム業界のマーケティングインサイトについて語っていただきました。
ゲームの展望とTikTokトレンド
オープニングではTikTok for Business Maayan Kotlerが登壇し、公開予定の「What’s Next: ゲームトレンドレポート」の内容を先行して紹介するとともに、ゲームの進化に従ってより重要になるマーケティングのポイントについて解説しました。
ニッチな趣味からメインストリームのエンターテインメントへと進化し続けているゲームは、2023年、全世界のプレイヤー数が33.8億人という新記録を達成しているというデータもあります。
ゲームがメインストリームのエンターテインメントになる中、2022年には、TikTokのゲーム関連コンテンツの動画再生数は3兆回を超えています。今やTikTokは、ゲームカルチャーの先駆者であり、ゲームの発見と交流のための場となっています。
その背景には、TikTokによって、人々の生活におけるゲームの役割が広がっていることがあります。
●#GameEditの本拠地:
TikTokのゲームコンテンツでは、「ゲーム配信」「ゲーム実況者」などリアルな経験や独自の視点の共有が好まれます。これらのコンテンツを見たユーザーは、アクションを起こしやすくなります。
●ライフスタイルとしてのゲーム:
ゲームがメインストリームになり、より広範的なライフスタイルの一部となっています。人々はTikTokに集い、ゲームをどのように自分の生活に取り入れているかを共有しています。
大きな転換期にあるゲーム業界では、マーケティングの見直しが必要となっています。
プライバシー重視の時代において、アプリインストールやコンバージョンといったパフォーマンスを目標にしたローワーファネルへの依存だけでは、持続と拡大が可能な成長を達成することは困難です。既に巨大なコミュニティとなっているゲーム市場では、ファネルを広げるほどより多くのコンバージョンが得られるため、フルファネルへの投資が重要となります。
また、ゲームマーケティングにおいて、もう一つ重要となるのが計測です。
しかし、メディア環境と消費者行動は急速に変化し、より複雑になっているため、従来のラストクリックモデルでは、広告のビジネス成長への貢献度のすべてを測ることができません。広告のインパクトを最大限に引き出すためには、正確なメディアチャネルアトリビューションによって、広告のインパクトを把握する必要があります。
TikTokでは、広告主がラストクリックだけでなく、TikTok広告に影響を受けたコンバージョンの可視性を高めるために、SANへの移行を予定しています。
ゲームプレイヤーの発見の過程への理解を向上させるインサイトを得ることで、より自信を持ってクリエイティブと最適化の戦略を調整し、マーケティングスペンドの効率性を向上させることができます。
データから見るゲーム業界トレンドと計測最新情報
AppsFlyer Japan株式会社 田口氏によるセッションでは、データから見たスマホアプリゲーム市場の現状と課題解決につながる計測最新情報について解説していただきました。
データから見る市場トレンド
田口氏:今年から徐々に行動制限が解除され、ピークデジタルを迎えたことにより、グローバルでのゲームアプリ内課金額は減少傾向となり、スマホゲーム離れが起こっています。現状、日本はほぼ横ばいですが、グローバルと似た傾向が見られます。
インストール数はグローバルも日本もほぼ横ばいで、オーガニック、非オーガニックともに同じ傾向が見られ、一定のユーザーの奪い合いが起こっている状況です。
その一方で、リターゲティングは明確な増加傾向にあり、LTV向上のための施策やリターゲティングによるユーザーの復帰が重要になっています。
そのため、今後はますます広告予算を効果的に使う必要があるため、データに基づく意思決定が重大な役割を担ってきますが、プライバシー重視によるデータ利用の制約が強まるというジレンマを抱えています。
計測最新情報
AppsFlyerの計測ソリューション最新情報として、プライバシー時代における具体的な取り組みをご紹介いただきました。
田口氏:iOSでのSKAdNetworkデータ利用においては、SDK計測データとSKAN計測データとでは全く異なる結果が出てしまうという課題があります。
AppsFlyerのSSOTモードを使えば、SDK計測とSKANの計測の重複を除外することができるため、正確なインストール数がわかるようになります。
トレンドインタビュー 〜モンスターストライク10周年のマーケティングの挑戦と工夫〜
トークセッションでは、スペシャルゲストスピーカーの株式会社MIXI 青山氏、株式会社MOTTO 佐藤氏、AppsFlyer Japan株式会社 田口氏、TikTok for Business 澤田が登壇、モンスターストライク10周年のマーケティングについて、具体的な施策からTikTokの果たす役割、効果計測までを語り尽くしました。
モンスターストライク(以下、モンスト)は10周年を迎えるにあたり、いくつかの課題を抱えていました。
- 10年というサービスの長期化に伴い、ユーザー規模の維持や新規ユーザー獲得の難易度が高くなっている。
- 特に若年層にはテレビなどの広告が効果を発揮しづらく、また、広告を敬遠する傾向にあるため、アプローチが難しい。
- 行動制限の緩和によってエンタメ市場全体が活況となり、市場競争が激化している。
これらの課題に対し、MIXIでは横断的なプロジェクトチームを立ち上げ、モンスト10周年に最大限注力して、多角的なアプローチに取り組みました。
ユーザーへの感謝の気持ちを込めながら、2023年7月からの約4ヶ月に渡り、ゲーム内外でさまざまな施策を展開しましたが、通常より長期のプロモーションによって、徐々にユーザーの盛り上がりを醸成することができました。
モンスト10周年のマーケティングにおけるTikTokの役割は、「若年層のユーザーが多い」「ユーザーが自ら投稿、拡散する」という強みを活かした若年層へのアプローチとモンストのマインドシェア向上でした。
そのため、多角的にユーザーとの接点を形成し、若年層も自分事化できるように工夫しました。
- TikTok広告:認知系広告、獲得系広告をイベントと併せて運用
- オウンド:モンスト公式TikTokアカウントの運用開始(2023年3月〜)
- アクティベーション:動画投稿キャンペーン開催(2023年10月)
TikTok広告においては、「人気投票ガチャ」「10周年オーブ毎月100個 (8〜10月)」や人気アニメとのコラボなど、イベントごとにクリエイティブを変更して認知広告を配信。その結果、イベントごとに実施したブランドリフト調査では、ほぼ毎回、「広告認知」「好意」「意向」の全項目でリフトアップが見られました。
さらに、モンスト公式TikTokアカウントでは、10月から「#祝モンスト10周年」をつけた動画投稿を促すプレゼントキャンペーンを実施。わずか1ヶ月という期間内での総再生数が2,500万、総投稿数1,700件という驚きの結果となりました。
さまざまなチャネルでの広告やプロモーションを実施しているモンストでは、AppsFlyer Japanを2019年頃から日本版に導入しており、2023年にリリースしたモンストシリーズタイトルでは、リリース段階で導入しています。
モンストのAppsFlyer Japanを用いた計測で特徴的な指標は
(1)CPA計測のコンバージョンポイントを「2日目のアプリ起動」に設定
(2)アプリ内外のイベントとの連動性を強く意識した広告出稿計画
にあります。
(1)については、プロモーション施策の影響を受けやすい当日ではなく、翌日にイベントを設定し計測することによって、より継続性の高い新規ユーザの獲得を重視したクリエイティブや施策につなげることができます。
(2)については、計測によって獲得広告だけでなく、認知広告やゲーム内外のイベントとの連動がパフォーマンスに影響していることがわかるため、より高いパフォーマンス(CV、CPA)の発揮へ活用することができます。
このように本イベントでは、進化を続けるゲーム業界の今と未来について、多角的な視点から分析し、最新の情報をお届けしました。
本イベントの内容につきまして、より詳しくお知りになりたい方は担当営業までご連絡ください。
TikTok、Pangleなど広告配信サービスを提供しているTikTok for Businessは、認知拡大から顧客獲得まで、 様々なファネルにおけるビジネス課題解決に貢献します。TikTokはエンターテインメントで溢れるプラットフォームとして、オープンマインドなオーディエンスと企業/ブランドが自然と出会うことで生まれる顧客とのエンゲージメントにより、ビジネスにインパクトをもたらします。
この記事はTikTok for Businessからの寄稿記事になります 。