栗田工業は、神奈川県鎌倉市と、同市が推進する使用済紙おむつの再資源化の実現に向け「使用済紙おむつの資源化推進に関する協定書」を締結したと発表した。
同協定に基づき、栗田工業は使用済み紙おむつ分別処理装置「クリタサムズシステム」を活用した実証実験を開始するとのことだ。
クリタサムズシステムは、従来焼却処分されていた使用済み紙おむつを殺菌・洗浄・分解し、プラスチック類とパルプ類に分別することにより再資源化を可能にする装置。同装置の適用により、廃棄物量や焼却に伴うエネルギー消費量、CO2排出量の削減が見込めるという。
同装置を活用した実証実験は、鎌倉市が2025年度(令和7年度)までに使用済紙おむつの全量再資源化を目指す取り組みの一環として実施される。
実験では、鎌倉市で排出された使用済み紙おむつを用いて、同装置による分別処理の試験を行うという。実施期間は2024年1月16日から3月末までを予定しており、その結果などについて取りまとめた報告書を鎌倉市へ提出するとのことだ。
栗田工業は、今後も廃棄物処理業者や地方自治体を中心に、同装置を活用した使用済紙おむつの再資源化を提案・提供していくことで、限りある資源の有効活用と、廃棄物量やその焼却に伴うエネルギー消費量、CO2排出量の削減に貢献していくとしている。