ふるさと納税に特化した情報メディアサイト「はじめてのふるさと納税」は、2023年のインターネットでの申し込み件数の動向から、2024年のふるさと納税のトレンド予測を発表した。
来年は、行動規制緩和に伴う旅行クーポンなどの旅行ジャンルが2023年に引き続き更に増えると予想されている。
また、ふるさと納税のポータルサイト大手が、2023年12月からポイント付与ルールの改変を実施したことにより、一部の利用者にとってはポイント恩恵が減少したことに影響され他ポータルサイトへの流入が予想される等、各ポータルサイトの競争がより一層激化し、利用者はシビアに還元ポイントなどの恩恵を比較するトレンドへ変わっていくとのことだ。
さらに、ふるさと納税による税収の流出を問題視する東京都の返礼品が今以上に拡充するという予測も。話題を呼ぶ返礼品の登場に期待が高まるとのことだ。
行動規制緩和による旅行ジャンルの返礼品が引き続き伸長
2023年はコロナ流行に起因した一連の行動規制が世界中で緩和され、インバウンド需要が一気に増えた1年であったが、2024年は日本人の国内旅行者が今まで以上に増えていくと予想されている。
主にふるさと納税としての出品が増え、選択肢が増えたことが要因となっている。特に従来のJTBなどの旅行会社に加え、JALや ANAといった航空会社がふるさと納税に参入し、航空券と組み合わせた返礼品も多く出てきている。
また、一休.comや楽天トラベルもふるさと納税連携を強化し、今後の需要拡大が見込まれているという。
各ポータルサイトの競争が激化。利用者はよりシビアに利用サービスを選ぶように
「はじめてのふるさと納税」は、2023年にアンケート調査を実施。
ふるさと納税の申し込みで利用するインターネットサービスの圧倒的1位となっていた「楽天ふるさと納税」が2023年12月、楽天SPU(スーパーポイントアッププログラム)のルールを改変し、楽天関連サービスを毎月多数使っているヘビーユーザーにとっては貰えるポイントが減少することに。
これにより、楽天ポイント目的でふるさと納税を申し込みしていた楽天ヘビーユーザーの利用離れが起こりうると予想。
これを機に他プラットフォームもポイント還元率で競うなど、競争が激化する見込みであるという。
具体的には、期間限定で特定の食品ジャンルなどを申し込むと還元が増えたり、1年の早い時期に申し込むと還元が多くなったりするなど、様々な手法で還元方法を変えながら利用者を増やす施策が繰り広げられそうであるとのことだ。
これに伴い利用者も主要プラットフォームのどの返礼品をいつ申し込めば、よりお得にふるさと納税を申し込みできるのかをシビアに調査し、利用する人が増えてくると予想されている。
税収の流出を防ぐため東京都が拡充を施策する返礼品に注目
2022年頃からTVニュースなどで、ふるさと納税により税収の流出が話題になることが多くなった東京都はそんな状況を打破するべく、返礼品の拡充を施策として実施し、2023年様々な返礼品が話題となった。
中には、東京都豊島区が池袋でコスプレ体験ができる権利を導入したことや、新宿区が10月に入って初めて返礼品を導入したことなどが話題となりニュースで取り上げられるなど、東京都ならではのユニークな返礼品が目立っている。
このまま来年も東京都が引き続き返礼品の拡充を継続し、多数の話題となる返礼品が生まれ、新たなトレンドが誕生すると予想されている。
■2023年 アンケート調査概要
調査エリア:全国
調査主体:はじめてのふるさと納税
調査方法:インターネットリサーチ
調査対象:10代~70代の男女(計797名)
調査期間:2023年11月20日~11月30日