電通と電通プロモーションプラス(以下、電通PMP)は、空容器などの「回収・リサイクル」にクーポン・ポイントなどの「販促」を組み合わせた循環プラットフォーム「で、おわらせないPLATFORM」の実証実験を、2023年11月30日~2024年1月30日に、ローソン・明治・ナカダイホールディングスとともに実施すると発表した。

同実証実験により、回収・リサイクルにおける生活者の意識・行動変容および、回収量や販促効果等を検証するという。

「で、おわらせないPLATFORM」は、サーキュラーエコノミーの実現のため、企業と生活者の「協働」を促進するもので、電通および電通PMPが企画開発。

同社は、「で、おわらせないPLATFORM」を多くの企業・生活者・行政などが業種・業界を越えて協働し合える場として、引き続き参加企業を募集し、サーキュラーエコノミーの社会実装を進めていくとのことだ。

循環プラットフォーム「で、おわらせないPLATFORM」実証実験概念図

■実証実験概要

近年リサイクルに関する意識が高まる一方で、紙パック回収率についてはここ10年程改善が認められず、特に使用済みの紙パック回収率は約30%となっているという。

そこで同実証実験では、まず生活者にローソン店舗で取り扱いのある紙パック商品(紙パックマークがついている商品を洗って開いて乾かしたもの)およびプラスチック製キャップを、実験を実施するローソンの店内に設置された資源回収ボックスに投函してもらうとのことだ。

その際、スマートフォンで商品のJANコードを読み取って投函の確認をすることで、「明治おいしい牛乳」の割引きクーポンを生活者に発行。クーポンは、引換期間内にローソン全店舗で使用でき、回収物はリサイクラーであるナカダイホールディングスによってリサイクルされるとのことだ。

割引きクーポン発行という「販促」を組み合わせることで、生活者にとっても企業にとってもベネフィットが生まれて、「回収」の促進につながることをねらいとしているという。

店舗での回収を起点とした販促導線の創出

■対象となる回収物と提供クーポン

<回収物>
・明治おいしい牛乳900/450/200ミリリットルの紙パック
・ローソン店舗で取扱の紙パックマーク商品
・上記に付帯するプラスチック製キャップ

回収物イメージ

<提供クーポン>
・明治おいしい牛乳900ミリリットル→明治おいしい牛乳900ミリリットル30円引きクーポン
・明治おいしい牛乳450ミリリットル→明治おいしい牛乳450ミリリットル10円引きクーポン
・明治おいしい牛乳200ミリリットル→明治おいしい牛乳200ミリリットル10円引きクーポン
・上記以外の紙パック→明治おいしい牛乳900ミリリットル10円引きクーポン

■実施店舗

東京都内ローソンの計3店舗。
サステナブルな店舗・オフィス・住宅地の店舗で実施し、立地や客層による回収量・クーポンの使用率の変化を確認するという。

<実施店舗>
・グリーンローソン:ローソン北大塚一丁目店(東京都豊島区北大塚)
・オフィス:ローソンゲートシティ大崎アトリウム店(東京都品川区大崎)
・住宅地:ローソン四谷左門町店(東京都新宿区左門町)

資源循環ボックスイメージ

■実施期間

サービス稼働期間:2023年11月30日~2024年1月30日
クーポン引換期間:2023年12月1日~2024年1月31日

■参加企業の役割

電通:同実証実験の企画設計・実験結果の検証
電通PMP:同実証実験のシステム開発および実施
ローソン:同実証実験における実店舗を活用した内容検討・実験結果の検証
明治:同実証実験における回収物の検討およびクーポン提供・実験結果の検証
ナカダイホールディングス:同実証実験における回収物の循環システム・ネットワーク構築