パーソルキャリアが運営する転職サービス「doda(デューダ)」は、20~59歳のビジネスパーソン15,000人を対象に「ボーナス平均支給額の実態調査」を実施し、その結果を公表した。

ボーナス平均支給額の実態調査

■【2023年最新データ】ボーナス平均支給額は年間107.1万円

社会人15,000人のうち、ボーナスがあると回答した人の平均支給額は107.1万円(男性121.9万円、女性77.9万円)で、前回調査時の105.1万円から2.0万円アップした。

内訳は、冬が50.7万円で+1.1万円、夏が50.8万円で+0.7万円、その他は5.6万円で+0.2万円と、それぞれ前回より増額している結果に。

また、今回(2022年9月~2023年8月の1年間)のボーナスについて、前回(2021年9月~2022年8月の1年間)のボーナスと比べて支給額に変化はあったか聞いたところ34.0%が「増えた」、20.7%が「減った」と回答。

「増えた」と答えた人の割合は、昨年から+1.5ptと増加し、賃上げがボーナスの金額に一定の影響を与えていることが伺える。

■【職種別】IoT・AIなど先進技術が求められる職種が「1位」「3位」にランクイン

職種別でみると、1年間のボーナス平均支給額が最も高かったのは、前回4位だった「製品企画」で174.8万円だった。

2位には前回5位だった「法務/知的財産/特許」で170.3万円、3位には前回6位だった「基礎研究」で169.5万円と、前回4~6位だった職種が順位を上げ、トップ3を占める結果に。

ランキングトップ10に入った職種のうち、6位は「設計監理/コンストラクションマネジメント」で162.2万円、7位は「研究開発/R&D(IT/通信)」で160.1万円、8位は「組み込みエンジニア」で158.3万円、9位は「金融業界の法人営業」で154.8万円、10位は「人事」で151.0万円だった。以上5職種は、前回調査から10万円以上の大幅アップとなり、トップ10圏外からのランクインとなった。

また、ランキングトップ30をみると、エンジニア系職種が半数を占め、15職種がランクイン。そのうち11職種で、ボーナス平均支給額が前回調査よりアップした。

中でも、27位から順位を上げ、8位にランクインした「組み込みエンジニア」は158.3万円と、前回の132.3万円から+26万円と大きく増額。2024年問題を背景に、AD(自動運転)やADAS(先進運転支援システム)といった技術への期待や市場ニーズが高まっていることから、支給額が増加したと同社は考察している。

職種別の年間のボーナス平均支給額

■【年代別】最も増加金額が多かったのは50代で+3.3万円。ボーナス平均支給額が100万円を超えるのは40代・50代

年代別に年間ボーナス平均支給額を前回と比較したところ、30代が唯一減少したが、20代・40代・50代で前回からボーナス平均支給が増加した。最も増加したのは50代で、前回調査より3.3万円アップの129.5万円だった。

40代は112.0万円、50代は129.5万円と、40代・50代のボーナス平均支給額は100万円を超え、30代は99.3万円と100万円が目前という結果に。また、20代は70.9万円と、前回調査より0.5万円増加した。

冬のボーナス平均支給額を年代別に見てみると、20代は32.3万円で+0.5万円、30代は46.6万円で+0.2万円、40代は53.0万円で+1.0万円、50代は62.5万円で+1.5万円だった。

冬のボーナスは20代~50代の全ての年代で前回から平均支給額がアップしていることが分かった。

年代別の年間ボーナス平均支給額

【調査概要】
対象者:20歳~59歳の男女
雇用形態:正社員
調査方法:ネットリサーチ会社を利用したインターネット調査
(ネットリサーチ会社保有のデータベースをもとに実施、doda会員登録の状況については不問)
実施期間:2023年8月23日~9月1日
有効回答数:15,000件
※ウェイトバック:正社員の地域・年代・性別に合わせて実施
※記事中の割合データは、小数点以下第二位を四捨五入しているため、合計値が100%にならない場合がある

<参考>doda『ボーナス平均支給額の実態調査【最新版】(冬・夏、年代別、職種別の賞与)