PR TIMESは、運営するプレスリリース配信サービス「PR TIMES」において、2023年1月1日〜2023年10月31日に企業から発表されたプレスリリース総計30万1976件を対象に、データ分析と総括、業界分析と各種ランキングなどを発表した。
2023年総合ランキング:「イベント」が1位、「DX」が2位、コロナ禍からの回復傾向
2023年総合では、「イベント」が1位、「DX」が2位となった。5月8日以降、新型コロナウイルス感染症が5類感染症に引き下げられたこともあり、企業活動でもリアル開催するイベントも増え、6月以降は月別に見ても「イベント」が1位をキープしている。
同じく上半期で件数が増えた「AI」は、後半に少し落ち着いたものの、総合で6位と昨年の10位よりランクアップ。後述する「ChatGPT」や「生成AI」の隆盛にもあるように、今年は「AI」が急進した年と言えるとしている。
また、「旅行」が17位、「観光」が20位と、「旅行」は2019年以来、「観光」は初のTOP20位入り。「インバウンド」が1660件で総合89位(2022年356位)、「夏休み」が7月単月で3位(2022年6位)と関連するキーワードの伸びも見られた。
2023年上昇キーワード:「ChatGPT」・「生成AI」
2023年に配信されたプレスリリースに使用されたキーワードの増加傾向を調査し、昨年と比較して特に顕著に増加している上昇キーワードと、今後さらに増加が見込まれる注目キーワードを分析。
「ChatGPT」は、2023年中に3863件のプレスリリースで使用され、総合でも24位という結果に。しかし、月別に見ると6月以降で徐々に順位は落ち着き、流行のピークは3〜5月となっている。一方で、後半にかけて件数と順位を伸ばしたのが「生成AI」で、10月には「ChatGPT」を上回る415件(総合28位)となった。
2023年上昇キーワード:「タイパ」
また、「タイパ」のキーワード使用は、287件と昨年比28.7倍に。当初のZ世代内の流行に留まらず、社会全体にその様式に対する需要が高まっており、プレスリリースでは、簡単に作れるレトルト食品や予約不要のジムなど様々な業種業態で使用されているという。
注目キーワード:「●●DX」は260種超で多様化
2020年にコロナ禍とともに頻出キーワードとなり、2021年には総合1位、2022年総合2位、2023年総合2位と定番キーワードとなった「DX」。「●●DX」というように、他と組み合わせたワードも誕生している。2023年に業種や職種と組み合わされた「●●DX」のキーワードは266種あり、その内2022年にはなく新出したものは97種にのぼるとのことだ。
注目キーワード:「省人化」はDXやAIの進化で期待
「省人化」は、2021年77件、2022年159件、2023年213件と年々その件数が増えており、また起因するように「人手不足」のキーワードが2021年120件、2022年212件、2023年505件とこの1年でも2倍超に件数が増えているという。
キーワードランキングでも上位にランクインしているように「DX」の普及や「AI」の広がりがビジネスにもたらす業務効率化に伴い、「省人化」というキーワードが使用されると予想されるとのことだ。
業界カテゴリ別動向:スポーツ・アウトドアは国際大会で盛り上がり
<スポーツ・アウトドア>カテゴリでは、今年国際大会が開催され盛り上がった「野球」「バスケットボール」「ラグビー」の月別のカテゴリ内順位の推移がグラフにまとめられている。国際大会で盛り上がりを見せるタイミングに合わせて、企業発表でも多く使用されるキーワードとなっている。
「野球」は国際大会が開催された3月に3位と年間を通じた最高順位となった。8月〜10月にかけては、「バスケットボール」の国際大会開催からリーグ開幕が続き、順位を徐々に高める結果に。「ラグビー」についても、国内リーグ決勝が行われる5月(29位)と、国際大会が開催された9月〜10月(9月:19位、10月:20位)に向けては順位が上がった。
業界カテゴリ別動向:ネットサービス・アプリは中盤はAIが席巻も、9,10月と勢い落ち着き1位はならず
昨年までは「DX」が1位を独占していた<ネットサービス・アプリ>カテゴリでも、5月〜8月は「AI」が月間1位となったが、9月10月と「DX」が巻き返し、年間を通じては1位「DX」、2位「AI」に。
他にも年間を通じては、7位「NFT」、9位「ChatGPT」、10位「ブロックチェーン」、13位「メタバース」と同カテゴリらしく技術的なキーワードが並んだ。
【調査概要】
対象期間:2023年1月1日~2023年10月31日
集計対象:PR TIMESプレスリリース30万1976件
発表項目:2023年総合&月別キーワードランキング、注目キーワード、業界別分析 等