「今年の漢字®」(日本漢字能力検定協会)は、例年12月中旬に京都の清水寺で発表される。この「今年の漢字®」は、年末の風物詩として、一般から広く募集したその年の世相を1字で表すもの。

今回、帝国データバンク(TDB)は、企業において2023年はどんな年であったのか、今年1年の事業活動を表す漢字について調査。

調査結果

1位は変化や変革を表す「変」。2位は「耐」、3位は「忍」で、“忍耐の年”   

企業の選ぶ「今年の漢字」、1位は「変」に 2位「耐」、3位「忍」と“忍耐の年”に

今年(2023年)1年間の事業活動を表す漢字について、企業へ尋ねたところ、1位は「変」に。選んだ理由として企業からは「生活や働き方改革、人手不足、物価上昇など、世の中が急激に変化している」(建設)、「変革の変。DXなどにより時代の変化のスピードが速い」(不動産)との声が寄せられた。

続いて2位に「耐」、3位には「忍」が続いた。企業からは「原材料価格などの高騰が継続することに対して耐え忍ぶ年だった」(機械製造)、「コロナは収束したものの、円安や国際情勢、人手不足など先行きが見えないのが率直な思い。なんとか耐え忍んだ1年だった」(専門サービス)と、困難な状況への対応についての声が聞かれたとのことだ。

4位は「高」。「物価、原材料、燃料費、人件費など全てにおいて高騰しており“高”を選んだ」(飲食料品・飼料製造)。5位は戦乱や混乱、乱れを表す「乱」。「国際社会、政治、経済、社会などさまざまな面で秩序や規範が乱れた」(鉄鋼・非鉄・鉱業)という声が寄せられている。

2023年は、物価や人件費などの高騰、戦乱や秩序の乱れといった変化に耐え忍び、変革に動いた企業が多かったことがうかがえる。

【調査概要】
アンケート期間:2023年11月10日~14日
有効回答企業数:955社(インターネット調査)
調査機関:帝国データバンク