11月9日、欧州宇宙機関(ESA)、Airbus Defence and Space(以下Airbus)、Voyager Spaceの3者は、スペイン・セビリアで開催されたESA宇宙サミットで、商業宇宙ステーション「Starlab」に関する協力事項の概要を記した覚書に署名しました。

Starlabは、Voyager SpaceとNanoracks、Lockheed Martin が開発する微小重力環境を活かした科学実験や技術調査を行う宇宙ステーションで、2023年1月にはAirbusが参加、10月にはNorthrop Grummanが自社の商業宇宙ステーション開発計画を中止してStarlabに協力することが報道されました。

今回署名された覚書には以下の内容が盛り込まれています。

・ESAとその加盟国による、宇宙飛行士ミッションや持続的な長期研究活動、ビジネス開発のためのStarlabへのアクセス

・今後予定されているミッションに関する研究プロジェクトへの貢献、高度なロボット工学や自動化・人工知能を含む様々な分野にわたる欧州の技術の活用、健康・生命科学など欧州の科学的優先事項の推進

・地球低軌道の目的地としてのStarlabと、ESAが開発する可能性のある欧州の輸送システム(貨物および乗組員)からなる完全な「エンド・ツー・エンド」エコシステムの確立

ESAのジョゼフ・アッシュバッハー長官は「我々のチームは、欧州とアメリカのStarlabのチームが緊密に協力することを楽しみにしています」と述べました。

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参考

Starlab Space Station to boost European Space Agency ambitions in low-Earth orbit