Amazonの関連会社であるAmazon Web Services(以下、AWS)は、三菱UFJフィナンシャル・グループ(以下、MUFG)が推進するクラウドファースト戦略を加速するため、連携を強化することを発表した。

■MUFGとAWSとの連携強化により実施した施策(一部抜粋)

●クラウドファースト戦略の加速
MUFGは、クラウドサービスプロバイダーであるAWSの生成系AIや機械学習(ML)を含む最新のクラウドテクノロジーを活用することで、より優れたデータドリブンの意思決定やプロセスの自動化を加速させることに加え、資産運用・バンキング・ファンド調達などの分野において、一層迅速な対応が可能になるという。

●パーソナライズされた金融サービスの提供
MUFGは、AWSのサービスを活用してグループのITインフラコストを20%削減する一方、クラウドがもたらす俊敏性の利点を生かしてより短期間でパーソナライズされた新しいソリューション開発を実現。

その取り組みの一つとして、株式・投資信託・クラウドファンディング・保険・ポイント運用など、 MUFGのパートナー企業が提供する商品・サービスも含めた幅広いラインナップから、個人顧客が自分に最適な金融サービスを選んで組み合わせ、単一のモバイルアプリで金融ポートフォリオを構築できる資産運用プラットフォーム「Money Canvas」を開発。

なお、同プラットフォームは 2021年12月にリリースされ、現在250万人を超える顧客が利用しているという。

●市場部門における効率化
機械学習モデルの構築やトレーニング、デプロイを行うフルマネージド型サービス「Amazon SageMaker」を中心としたマネージド型サービスをフル活用することで、短期間でトレーディングポートフォリオの最適化や見込み取引顧客の抽出、契約文書の分析作業の一部自動化を、社員による内製開発で実現。

●アナリティクスによるビジネスの高度化
MUFGが360年の歴史のなかで実施してきたグループ各社から様々なデータの収集・分析を、クラウドデータウェアハウスである「Amazon Redshift」を活用することで、営業店における営業活動の最適化や顧客との対話の強化、業務の高度化などの取り組みを推進。

●従業員エンゲージメントの向上
企業文化変革の一環としてMUFGは、クラウドベースのビジネスインテリジェンスサービス「Amazon QuickSight」を利用し、パルスサーベイのプラットフォームを構築しサーベイの配信・回答データの集計と回答結果の配信を実施。

これにより、従来の方法よりも回答の集計から結果の還元までのリードタイムは4分の1に短縮され、運用にかかる費用を約70%削減。約3,000名のマネージャーが従業員の状態をタイムリーに把握することが可能になったという。