Amazonが提供する法人向けのEコマース事業「Amazonビジネス」は、「2024 調達分野の調査レポート」を発表した。
同レポートは、調達分野の需要、優先事項、課題に関するB2Bの動向とグローバルの洞察に焦点をあて、アメリカ、フランス、ドイツ、イタリア、日本、スペイン、イギリスにおける政府、金融、ホスピタリティ、食品、ヘルスケア、製造、医療・製薬、小売、テクノロジー、通信などの業界の調達関連の責任者や幹部を調査対象としている。
同レポートによると、回答者の半数以上にあたる53%が、「2024年の調達部門の予算は前年よりも増加する」と見込んでいることが判明。
ビジネス購買における支出削減に注力してきた1年を経て、調達部門の責任者は調達の効率性や複雑性を最大の課題として挙げており、これまでに確保してきた資金を調達プロセスの最適化やより戦略的な組織運営を実現するための投資に充てることを計画していた。
さらに、回答者の98%は「今後数年以内に分析・インサイトツール、自動化、人工知能(AI)に投資する」と回答。
同社は、企業や組織内で調達業務が果たす役割が拡大するなかで、購買プロセスを最適化し、組織の戦略に関わる課題を解決するためにより多くの時間やリソースを割り当てることが責任者にとって重要になるとしている。
なお、同調査で明らかになった主な結果は以下の通り。
●95%の調達部門における責任者が、調達業務を最適化する余地があると回答。
●85%の回答者は、持続可能なビジネスを行うサプライヤーからの調達が難しく、調達関連のサステナビリティ目標を設定または達成することができないと回答。
●81%の回答者は、持続可能な企業、地域に根差す企業、社会的および経済的に不利な立場にあるグループが経営する企業などの認証を受けた販売事業者から購入することを義務付けていた。義務化されていない組織においても、40%がサプライヤーのESG(環境・社会・企業統治)の要素に配慮。
●責任ある購買を望むとの回答は85%にもかかわらず、持続可能なサプライヤーを見つけることが難しいという理由がサステナビリティ目標の達成を妨げている。
また、同レポートの公開にあたり、同社バイスプレジデントのアレックス・ギャノン氏は次のように述べた。
「私たちは、調達が企業全体に効率化や成功をもたらすことを経営層が理解し始めている、ビジネス購買にとって新しい時代に突入しています。Amazonビジネスは、お客様の事業規模に応じたソリューションを開発し、調達における課題解決をサポートし、そして進化を続けています。2024年に向けて、購買担当者が企業や組織全体の将来を見据えてテクノロジーや最適化へさらなる投資を計画していることからもわかるように、調達は今やさまざまな部門を横断し、機能的かつ戦略的な視野を持つようになっています。調達は組織運営を維持するだけでなく、組織の目標を達成するために重要な役割を果たします。そして、効率的なビジネス購買を可能にする調達ソリューションは、組織の成長へとつながります。」
<参考>
Amazonビジネス『2024 調達分野の調査レポート』