Hakuhodo DY Matrixのシンクタンク「100年生活者研究所」は、20~80代の男女728名を対象に人生100年時代における夫婦・パートナーの価値観に関する意識調査を実施し、結果を公表した。
■「100歳まで生きたい」という気持ちは、パートナーとの関係が良好な人の方が悪い人より約1.4倍高い
人生100年時代において100歳まで生きたいと思うか、夫婦・パートナーの関係別に聞いたところ、「パートナーとの関係が良い」人の40%が「とてもそう思う」もしくは「ややそう思う」と回答。
関係が悪い人の29%と比べて約1.4倍高い結果となった。
■100歳まで生きたい人に特徴的な価値観として「仕事・キャリア」「生活リズム」「笑い」が挙がった
夫婦・パートナー間で合致していると感じる価値観について質問し、100歳まで生きたい人・そうでない人の差を比較したところ、「仕事・キャリアに関する価値観」、「生活リズムについての価値観」が15ポイント差で最も大きい結果に。
次いで「笑いの価値観」の14ポイント差となり、上位には社会参画や生活基盤、肯定的な感情に関する項目が挙がっている。
一方、「家族・子育てに対する価値観」(7ポイント差)や「家事の分担や行い方についての価値観」(同)などの家庭に関する項目は差が小さい結果となった。
■関係が良い夫婦・パートナーであっても、「趣味」「怒り」に関する価値観は40%以上合致しない
ここからは、100歳まで生きたい意向ではなく、夫婦・パートナーの関係性の観点から価値観の合致度について調査を実施。
夫婦・パートナーと良好な関係を築いている人のうち、41.6%が「趣味に関する価値観」、41,2%が「怒りを感じる点についての価値観」について合致していないと回答し、良好な関係であろうとなかろうと、夫婦・パートナー間の価値観には相違があることがわかった。
■関係が良い夫婦・パートナーは、相手を尊重する言動を重視している
さらに、一部の価値観が異なっても良好な関係を維持するための秘訣を調べるため、夫婦・パートナーと関係が良い人が大切にしている要素について調査。
その結果、「お互いを信頼する」が75.1%と最も高く、次いで「感謝の気持ちを表現する」が67.4%、「お互いにサポートする」が59.7%と続き、相手を尊重する項目が上位となった。
一方、パートナーと関係が悪い人は「あてはまるものがない」が20%を上回っている。
■夫婦・パートナーとの関係の良し悪しで、関係を維持するために重視する項目の数は2倍の差
また、夫婦・パートナーとの関係を維持するために重要視する要素の項目数を調べたところ、夫婦・パートナーの関係が良好であるほど、項目数が多くなる傾向に。
とくに夫婦・パートナーの関係が良好である場合、その平均数は5.8個となり、パートナーとの関係が悪い場合の平均数2.9個と比較するとちょうど2倍となることもわかった。
【調査概要】
調査目的:人生100年時代における夫婦・パートナーとの価値観の把握
調査手法:インターネットモニター調査
調査期間:2023年9月
調査対象者:20~80代の男女728名
<参考>
100年生活者研究所『100年生活者調査~夫婦編~』