【海にやさしい日焼け止め】社会課題に向き合う“最高の先生”でありたい|齋藤克希のサステナブック

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日々の暮らしのなかにあるサステナビリティを紹介する特集「サステナブック」。第10回に登場するのは、SDGsに取り組むZ世代グループ「NAMIMATI」代表の齋藤克希さん。湘南の海を見て育ってきた齋藤さんが、海にやさしい日焼け止めを紹介。

【プロフィール】
齋藤克希さん
湘南を拠点にSDGsに関わる活動をするZ世代グループ「一般社団法人サスティナブル推進協会NAMIMATI」代表。夏の間はSUPのインストラクターも務めながら、環境問題をはじめさまざまなSDGs活動に取り組んでいる。

海にやさしい100%天然素材の日焼け止め

出典:Little Hands Hawaii(https://www.littlehandshawaii.jp/

——今回ご紹介いただく商品・サービスについてお聞かせください。

ハワイ生まれの日焼け止めLittle Hands Hawaiiです。100%天然素材から作られていて、サンゴをはじめとする海の生態系を守るやさしい日焼け止めです。ハワイでは海の環境に悪いとされる成分を含んだ日焼け止めの使用が禁止されているため、こういった環境に配慮した商品が多くあります。

色はクリアとベージュがあり、肌を守りつつ、海の保全活動にも役立つ点が気に入って使っています。見た目も可愛いですよね。

僕は湘南で育ち、シュノーケリングやサーフィン、SUPなどをやる中で稲村ヶ崎の砂浜の変化を見て環境問題に関心を持ちました。砂浜が失われていく原因はさまざまあるのですが、失われていくことで沿岸災害などの被害が発生することもあるので、少しでも環境に良いことをしたいと考えています。なので、こういった日焼け止めを日頃から意識して利用しています。

また、肌に塗るものはシャワーで流せば結局は海へと流れ着くので、海に入らない方にも使っていただけると嬉しいですね。

——使用感やおすすめの使い方を教えてください。

とても肌なじみがよく、日焼け止めを塗っている感覚がほぼありません。スティックタイプと缶タイプの2種類あり、僕はスティックタイプを頬のあたりにサッと塗っているのですが、体に広く塗りたい方には缶タイプがおすすめです。ベージュはカバー力があるのでナチュラルメイクをしながら海を楽しみたい方にもいいと思います。

私なりのサステナビリティ

——個人的に意識しているサステナブルな取り組みはありますか?

毎月1つでも日用品をサステナブルな物に変えられたらいいなと思い、いろいろと自分に合うものを探しているところです。

夏の間はSUPのインストラクターもしているのですが、サーフショップにはどんどん砂が溜まるので毎朝掃除をし、微量でも集めた砂を砂浜に戻しています。海を使わせてもらっているので、少しでも海に恩返ししたい気持ちがあります。

——NAMIMATIのビーチクリーン活動ではコーヒーの麻袋を再利用しているようですが、ゴミ袋の削減を考えたアクションなのですか?

どうしたらZ世代の仲間を募れるかを考えたとき、Z世代はSNSネイティブなのでSNSを基盤にする必要性があるなと感じました。「#ビーチクリーン」で検索して出てきた写真は、ゴミ袋にトングに軍手など……。活動報告としては素晴らしいけれど、正直SNS映えはしないと思ったんです。そこで、ゴミ袋の代わりにオシャレでかわいいコーヒーの麻袋を使うことを思いつきました。

もちろん、ゴミ袋を無駄にしないためでもあります。資源を削減しようといわれているなかで、100人が100枚のゴミ袋を使うのはもったいないですよね? 捨てられてしまうはずのコーヒーの麻袋は、丈夫で繰り返し使えるものです。最後はゴミ袋にまとめますが、最低限の枚数で捨てるようにしています。

——NAMIMATIではビーチクリーン活動のほかにどのようなサステナビリティに取り組んでいますか?

沖縄でサステナブルなコーヒー農園の運営や、小笠原諸島・知床・ニセコなどで環境保護活動に関わるインターンシップ事業を行っています。

今年の5月に行われたG7広島サミットでは、各国の首脳に提供したお菓子を僕たちがプロデュースしました。無農薬のレモンを使用したフィナンシェで、パッケージには平和への願いを込め、平和記念公園に届く千羽鶴から作った「折り鶴再生紙」を使用しています。広島出身メンバーの熱い思いがあって実現できました。

——今後、私たちはサステナビリティとどのように向き合うべきだと思いますか?

サステナビリティは環境問題だけではなく経済を潤わせることも大切で、資金力がある企業、地域を巻き込める行政、社会課題に対して情熱のあるNPO、この3つのセクターが同じ方向を見る必要があります。この3つをまとめる“トライセクターリーダー”と呼ばれる小さな歯車が僕たちNAMIMATIです。僕たちが関わるプロジェクトでは、必ず3つのセクターが関わるようにしています。

そして、一人ひとりの取り組みを継続させていくためには楽しむことも大切です。NAMIMATIではいつも「最高の先生になろうよ!」と言っています。普通の先生は解き方を教え、良い先生は勉強の仕方を教え、最高の先生は勉強の楽しさを教えてくれます。楽しければ自主性が生まれるので、NAMIMATIは社会課題に向き合う楽しさを教えられる場所でありたいです。

あとは、まず海に来てもらうこと! 豊かな自然に触れることがファーストステップでもいいと思います。

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