約6割がEVの普及によって、10年後に現在の売上・雇用状態を維持できなくなるという不安 自動車製造業のEV普及に関する意識調査

自動車製造

製造業向けのWebマーケティングサービスを提供するテクノポートは、自動車部品の製造を行う企業の経営者・役員・経営企画103名を対象に、自動車製造業のEV普及に関する意識調査を実施し、その結果を公表した。

■8割以上が「今後、EVの普及がさらに進む」と予想

同調査で今後電気自動車(以下、EV)の普及がさらに進むと思うか質問したところ、「非常にそう思う」が38.8%、「ややそう思う」が45.6%という回答に。

今後EVの普及がさらに進むと思うか

■取引先から「EVの部品製造への対応を迫られている」企業は約8割

勤め先で取引先(自動車メーカー)からEVの部品製造への対応を迫られているかと聞くと、「非常にそう思う」が26.2%、「ややそう思う」が49.5%という結果に。

勤め先で取引先からEVの部品製造への対応を迫られているか

■6割以上が「EV普及により10年後、現在の売上を維持できなくなる」と懸念

EVの普及によって、10年後に現在の売上を維持できなくなる不安を感じるか聞いたところ、「非常に感じる」が20.4%、「やや感じる」が42.7%という回答が得られた。

EVの普及によって、10年後に現在の売上を維持できなくなる不安を感じるか

■約6割が「EV普及により10年後、現在の雇用状態を維持できなくなる」と回答

EVの普及によって、10年後に現在の雇用状態を維持できなくなる不安を感じるか聞くと、「非常に感じる」が16.5%、「やや感じる」が41.7%という結果に。

EVの普及によって、10年後に現在の雇用状態を維持できなくなる不安を感じるか

■打開策として「新市場開拓」を視野に入れている企業は約6割

EVの普及によって、10年後に現在の売上または雇用状態を維持できなくなる不安を感じると回答した70人に、売上または雇用維持への不安に対する打開策として検討している取り組みを聞くと、「新市場の開拓」が58.6%、「EV部品製造のための技術開発」が50.0%、「自社製品の開発」が27.1%という回答が得られた。

売上または雇用維持への不安に対する打開策として検討している取り組み

さらに、上記の質問で「わからない/答えられない」・「特にない」以外を回答した63人に対し、回答した以外の取り組みについて自由回答で聞いたところ、「新規事業」や「医療機器分野の拡充」など36の回答があった。

<自由回答・一部抜粋>
・58歳:医療機器分野の拡充
・62歳:新規事業
・64歳:開発・解析能力、防振システム提案力の強化

■新市場開拓の課題、「自社技術が他のどの業界にニーズがあるのかわからない」が半数以上

売上または雇用維持への不安に対する打開策として検討している取り組みとして、「新市場開拓」と回答した41人に対し、新市場開拓を行う上での課題を聞くと、「自社技術が他のどの業界にニーズがあるのかわからない」が51.2%、「新市場での販売チャネルや流通経路の確立が難しい」が41.5%という結果に。

新市場開拓を行う上での課題

また、上記の質問で「わからない/答えられない」以外を回答した40人に、回答した以外の新市場開拓を行う上での課題について自由回答で聞いたところ、「技術力の向上」や「資金」など21の回答が得られた。

<自由回答・一部抜粋>
・60歳:日本メーカーのEV化の出遅れ
・57歳:モノづくりの方法の差
・53歳:資金
・56歳:技術力の向上
・58歳:対象企業とのアポイントが取れない

【調査概要】
調査概要:自動車製造業のEV普及に関する意識調査
調査方法:IDEATECHが提供するリサーチPR「リサピー」の企画によるインターネット調査
調査期間: 9月27日〜28日
調査対象:自動車部品の製造を行う企業の経営者・役員・経営企画
有効回答数:103名

<参考>
テクノポート「自動車製造業のEV普及に関する意識調査」

モバイルバージョンを終了