育休取得を希望する男性は約9割 一方、6割以上が「育休を取りにくい」と回答 男性の育休に対する意識調査

総合転職エージェントのワークポートは、全国の男性ビジネスパーソン270人(20代~40代)を対象に、「男性の育休に対する意識」についてアンケート調査を実施し、その結果を公表した。

■産後パパ育休制度の認知度・理解度:知っている人は75.5% 理解している人は47.0%と全体の約半数

同調査で、産後パパ育休制度を知っているか聞いたところ、「言葉も意味も知っている」が47.0%、「意味は知らないが見聞きした」が28.5%と、75.5%の人が理解の有無に関わらず制度を「知っている」と回答した。

1年前の調査では男性の認知度は63.2%だったことから、認知度としてはやや増加していることがわかる。また、意味まで理解している人が半数近くにのぼったことから、制度に関する理解も徐々に浸透しつつある様子が明らかになった。

産後パパ育休制度を知っているか

■育休取得経験:育休を取ったことがある男性は9.6%と少数 約9割の男性が取得経験なし

これまで育休を取ったことはあるか聞いたところ、「ある」とする回答は9.6%と全体の1割未満に留まり、育休の取得経験は「ない」男性がほとんどを占めた。

「育休を取ったことがある」と回答した男性に取得理由を聞いたところ、「妻の負担軽減と子供の成長を見守りたかったため」、「育児に参加したかったため」など、パートナーの負担軽減や育児に積極的に取り組むことを目的とした意見が多数寄せられた。

これまで育休を取ったことはあるか

■育休未取得の理由:半数近くが「子供がいたけど取らなかった」 制度や環境の不備が主な原因

さらに、育休を取ったことがないとする男性に状況を聞いたところ、「子供がいたけど取らなかった」人が42.9%と半数近くにのぼった。

「子供がいたけど育休を取らなかった」と回答した男性に理由を聞いたところ、「男性の育休という概念がまだ浸透しておらず、制度も整備されていなかったから」、「職場の人員が少なくて育休を取れる環境ではないから」、「上司や先輩からの圧力があったため」など、制度や環境が整っていないことが原因で、育休を取りたくても取れなかったとする意見が大半を占めた。

、育休を取ったことがないとする男性の状況

■男性育休への価値観:積極的に取得すべきと回答した男性が90.4% 大多数が男性育休に賛成

男性も積極的に育休を取るべきだと思うか聞いたところ、「かなりそう思う」(59.3%)、「ややそう思う」(31.1%)が合わせて90.4%と9割を超える結果に。男性ビジネスパーソンの大部分が、男性も積極的に育休を取るべきという考えを持っていることがわかった。

「男性も積極的に育休を取るべき」と回答した人にその理由を聞いたところ、「育児参加は義務だと思うから」、「育児は一人でするものではなく、夫婦で協力して行うものであるため」、「子育てに男性も女性も関係ないため」など、男性も育児をするのが当たり前とする意見が多く挙がった。

男性も積極的に育休を取るべきだと思うか

■職場の現状:「男性は育休を取りにくい」と感じている人が過半数 環境不備や人手不足など多くの課題

職場は男性も育休を取りやすい環境だと思うか聞いたところ、「まったくそう思わない」(38.1%)、「あまりそう思わない」(24.8%)が合わせて62.9%と半数を超えた。

1年前の調査では61.3%だったことから、産後パパ育休制度の施行から1年経った今も職場環境はあまり変化していないことが明らかになった。

職場で男性は育休を取りにくいと回答した人にその理由を聞いたところ、「制度も前例もないため」、「従業員数が少ないため」、「男性は取らないのが当たり前という雰囲気があるから」など、制度や環境の不備、人手不足、古い体質といった多くの課題が浮き彫りになった。

職場は男性も育休を取りやすい環境だと思うか

【調査概要】
調査内容:男性ビジネスパーソンの育休に対する意識調査
調査機関:ワークポート
調査対象:同社を利用している全国のビジネスパーソン(20代~40代・男性)
調査期間:9月21日~9月27日
調査方法:インターネット調査

<参考>ワークポート『【調査報告】10月10日は赤ちゃんの日 男性ビジネスパーソンの「育休」に対する意識調査産後パパ育休制度の施行から1年 理解は徐々に浸透 約9割が「男性も積極的に育休を取るべき」

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