キリンビバレッジと東京建物は、使用済みペットボトルを回収し、ペットボトルに再生する「ボトルtoボトル」水平リサイクルの取り組みを協同で行うことを発表した。

この取り組みは、キリングループが本社を置く中野セントラルパークで10月より開始。また、このリサイクルボックスで使用されるポリ袋の水平リサイクルも、国内飲料メーカーとしては初めて実施されるとのことだ。

日本では、使用済みペットボトルの「ボトルtoボトル」水平リサイクルの実施割合は2021年で20.3%に留まっているという。回収されたペットボトルにゴミや異物が混入していることが、このリサイクルの推進を阻害する要因となっており、この問題を解決するため、キリンビバレッジと東京建物は、中野セントラルパーク内のリサイクルボックスからのペットボトル回収を一括して行うスキームを構築し、先行して運用を開始するという。

同取り組みにより、リサイクルボックスの回収コストの低減や中間処理までのルートの効率化が期待される。また、使用済みペットボトルを回収するポリ袋にも水平リサイクルを導入することで、廃棄プラスチックの削減や持続可能な資源循環のスキームの確立が目指されている。

キリンビバレッジと東京建物が協同 使用済みペットボトルを回収しペットボトルに再生する「ボトルtoボトル」水平リサイクルを実施

今後、東京建物はこの取り組みを中野セントラルパークで先行して実施した後、他のビルや施設にも展開していく予定であるとしている。

また、ポリ袋の水平リサイクルについても、中野セントラルパーク内の共有スペースやキリングループ本社内のリサイクルボックスを対象とした実証実験を行った上で、さらなる利用先の拡大を目指すとのことだ。

キリングループは、2020年に「キリングループ環境ビジョン2050」を策定し、「容器包装を持続可能に循環している社会」を目指すとしている。