YKK APは、首都圏エリアに向けた住宅用商品の供給体制を強化するため、埼玉県加須市の配送拠点「ESR加須ディストリビューションセンター2」内に、物流拠点「首都圏DC(Distribution Center)」を開設し、10月2日から稼働すると発表した。
「首都圏DC」では、物流DX・ロボティクス化を推進し、“物流の2024年問題”に向けた安定供給体制の構築を実現するとのことだ。
同社はこれまで、1都7県の首都圏エリアへの供給は、全国各地の製造拠点や物流拠点から商品を輸送していたが、在庫保管し受注に応じて出荷する保管型物流拠点「首都圏DC」を首都圏エリア内に開設することで、トラックドライバーの夜間・長距離輸送の回数を削減するという。
そして、アイテム別や納期別など、細分化した需要予測に基づき適正在庫を管理し、リードタイムを確保。これにより、リードタイム別に適切な輸送方法を選択し、輸送距離700km以上は輸送方法をトラックから鉄道や船舶に転換するモーダルシフトを推進するとしている。
「首都圏DC」開設により各物流拠点の在庫バランスの適正化を図り、モーダルシフトによる2025年度のCO2排出量30%削減(2022年度比)を目指すとのことだ。
なお、構内作業においては棚搬送型ロボットを導入し、作業者のいる場所へロボットが在庫保管棚を運んでくるGTP(Goods To Person)システムを運用。これにより定位置にいながらピッキングと100トラック方面の仕分けを一度に実施し、構内作業の省人・省力化を実現するという。
YKK APでは、物流の効率化や生産性向上に向けた取り組みを加速し、持続可能な物流を目指すとのことだ。