パナソニックは、全国の男女1,000名に購買行動とくらしにおけるサステナブル意識について調査し、その結果を公表した。
■環境問題について72.6%が関心あり、 Z世代は78.5%と最も高い関心を示す
同調査で全世代を対象に環境問題に関心があるか聞いたところ、72.6%が「とても関心がある」「まあまあ関心がある」と回答。世代別でみると、最も高い関心を示した世代は、15歳~24歳のZ世代で78.5%。最も低い世代は、25歳~34歳で68.0%となり、Z世代とは10ポイント以上の差があることが明らかになった。
自身も含めて周囲での環境配慮に対する意識の高まりを感じるかという問いには、全世代で半数以上が「とても高まっている」「まあまあ高まっている」と回答。Z世代においては、7割近くの67%が環境配慮に対する意識の高まりを感じているという結果に。
■環境や社会に配慮した製品・サービスの購入意向は、全体で74.2%。Z世代では82.5%
エシカルやサステナブルなど、環境や社会に配慮した製品やサービスを取り入れたいと思うか聞いたところ、「とても思う」「まあまあ思う」を合わせると74.2%の人が取り入れたいという意向を示した。さらにZ世代に絞ると、82.5%が取り入れたいという結果に。
■環境や社会に配慮した製品やサービスを取り入れる最も多い理由は、「未来の環境を良くしたいから」
環境や社会に配慮した製品やサービスを取り入れたいと思うかという問いに対し、「とても思う」「まあまあ思う」と答えた人にその理由を聞いたところ、全世代を通して「未来の環境を良くしたいから」という回答が最も多かった。
また、Z世代では30.3%が「自分の意思表示になるから」と回答しており、最も低いスコアの45歳~54歳世代の15.1%と比較すると、15.2ポイントのひらきがあることが明らかになった。
■製品購入の判断基準は、1位「品質が良いもの」が88.2%、次いで「流行ではなく自分の考えに合うもの」が84.7%
今後の製品購入に関する考え方を聞いたところ、「品質が良いものを選ぶ」という項目で、「とても当てはまる」「まあまあ当てはまる」が88.2%と最も多い結果に。次いで「流行アイテムでも自分の考えに合わなければ購入しない」が84.7%、「自分の生活に最低限必要なものだけを購入する」が72.2%。
特に「流行アイテムでも自分の考えに合わなければ購入しない」という項目については、「とても当てはまる」という回答が39.9%と最も高くなり、“流行だから”買うのではなく“自分に必要かどうか”を吟味して購買している様子がうかがえるとのことだ。
同様の質問についてZ世代の回答をみると、「最小限の機能が備わる」「環境や社会に良いもの」「自分の考えに合う」点が重視されていることが明らかになった。
■環境配慮の製品やサービスは、全体の64.6%がイメージ向上と回答、Z世代では「とても向上」との回答が17.5%を占める
あるブランドや企業が環境配慮素材や部品を使用していると知った場合に、そのブランドや企業イメージが変わるかを聞いたところ、64.6%と半数以上が「とても向上する」「まあまあ向上する」と回答。
また、Z世代では「とても向上する」が17.5%と、割合がすべての世代の中で最も高く、影響力が大きいことがうかがえる。
■家電製品の購入時に「環境配慮の取り組み」を意識する人は全体で57.1%、Z世代は最も高く65.5%。
続いて、家電製品を購入する際、環境に配慮した取り組み(機能や素材、梱包など)がされた製品であることを意識するか聞くと、全体の57.1%が「とても意識する」「まあまあ意識する」と回答。世代別でみると、Z世代の65.5%が最も高く、他の世代が総じて約50%であることを考えると意識の差が見て取れる結果に。
さらに、どのようなサステナブルの家電製品やサービスを購入・利用したいかを聞いたところ、「省エネ性の高い製品」が52.8%と最も多くの回答が集まった。続いて「節水性の高い製品」が36.4%、「CO2排出量を削減した製品」が36.0%、「長寿命製品」が35.5%という結果に。
Z世代では、全世代と比べ大きな回答の違いはなかったものの、「自然由来など環境にやさしい素材を活用した製品」が29.5%、「再生素材を使用した製品」が30.0%、「リサイクル製品」が21.5%、「サブスクリプションサービス」が19.0%、「リファービッシュ品」が15.5%と、他の世代と比べ多くの回答を得ている。
■環境への意識が高まる一方で、製品の購入時の重要視するポイントは「価格」「機能性」
最後に、製品の購入やサービスを利用する際に重要視しているポイントを聞くと、1位は「価格」で79.9%、2位は「機能性」で52.4%、3位は「デザイン」で45.3%という結果に。一方で、これまでの調査で意識の高さがうかがえた「環境への配慮」は20.1%にとどまっており、意識と現実のギャップが存在していることが明らかになった。
【調査概要】
調査対象:全国の15歳~64歳の男女1,000名
調査時期:8月
調査方法:インターネット調査
<参考>
パナソニック「購買行動とくらしにおけるサステナビリティ意識調査」