東京圏に住む若者の約半数が「地方暮らしにあこがれている」 一方、「良い仕事をするためには都市圏に住んだほうがいい」が約6割

地方

トラストバンクは、地域や次世代に残したい「豊かさ」をテーマに調査・研究活動を行う「トラストバンク地域創生ラボ」が実施した「東京圏の若者の地方に対する意識調査」の結果を公表した。

■東京圏に住む若者の約半数は地方暮らしにあこがれていることが明らかに

地方で暮らすことにあこがれるかを尋ねると、「とてもあこがれる」・「あこがれる」と答えたのは49.3%。そのうち、79.0%が「実際に地方暮らしをしてみたい」と回答。

地方で暮らすことにあこがれるか/実際に地方で暮らしてみたいか

また、「地方で暮らすことにあこがれる」かつ「地方で暮らしたい」と答えた人に、希望の地方暮らしのスタイルを聞くと、「完全移住」が最多で47.5%という結果に。続いて、お試しなどの「短期間移住」希望は22.1%、「都心との二拠点生活を望む」は21.2%となった。

さらに、移住先のコミュニティとして最も暮らしやすいと考えるのは、「すでに自分と同世代の移住者がいる地域」が59.2%だった。

希望の地方暮らしのスタイル/最も移住しやすそうな地域

理想の地方暮らしを実現できそうなのは、多い順に北海道が9.9%、沖縄県が7.5%、長野県が6.6%という結果に。

「理想の暮らしが実現できそう」な都道府県トップ5

■仕事に対する価値観は、「キャリアアップよりプライベートの充実が大切」が半数を超える

人生において「仕事でのキャリアアップ」と「プライベートの充実」のどちらを大切にしたいか尋ねると、「プライベートの充実」が54.5%、次いで「両方」が25.0%、「仕事でのキャリアアップ」は12.5%。年代別にみると20~24歳は「プライベートの充実」が62.1%と最も高くなった。

人生において「仕事でのキャリアアップ」と「プライベートの充実」のどちらを大切にしたいか

自分にとっての良い仕事の条件について尋ねると、多い順に「収入が高い」が53.3%、「楽しさ・やりがいを感じる」が47.9%、「働きやすい」が46.2%という結果に。一方、「地位・名声を得られる」は2.7%、「周囲から一目置かれる」は2.0%と、若い世代は周囲からの評価よりも、自分自身が何を得られるかを大事にしていることが分かる。

自分にとっての「良い仕事」の条件

良い仕事をするために都市圏に住んだ方がよいと思うか尋ねたところ、57.5%が「都市圏に住んだ方がよいと思う」と回答。地方で暮らすことにあこがれている若者に対象を絞っても、63.6%が良い仕事をするには都市圏に住んだほうが良いと考えていることが分かった。

良い仕事をするために都市圏に住んだ方がよいと思うか

■第2のふるさとと呼べる地域を持つ、またはいつかは欲しい人は合わせて6割以上

ふるさと納税での寄付経験や寄付意向を尋ねると、全体の69.3%が「寄付したことがある」・「寄付したことはないが、してみたい」と回答。

ふるさと納税での寄付経験や寄付意向

出身地ではなくとも愛着を感じる第2のふるさとと呼べる地域を持つ人は全体の29.1%。いつかは欲しいと考えている人は34.7%と、6割以上が第2のふるさとに関心があることが明らかになった。

出身地ではなくとも愛着を感じる第2のふるさとと呼べる地域があるか

また、第2のふるさとと感じるようになったきっかけとして、64.8%の人が「ふるさと納税がきっかけ」と回答しており、ふるさと納税制度が若者と地域をつなぐ役割も担っていることがうかがえた。

第2のふるさとと感じるようになったきっかけ

■持続可能な地域づくりに貢献したい若者は約6割

持続可能な地域づくりに貢献したいかを尋ねると、貢献したいと答えたのは、「非常に思う」・「ややそう思う」を合わせて55.7%。年代別では15~19歳が最も多く、65.9%が貢献したいと回答した。

持続可能な地域づくりに貢献したいか

地方で暮らすことにあこがれると回答した人のうち、41.1%が自分の住む地域課題を知っていると回答。一方で、地方暮らしにあこがれないと回答した人で地域課題を知っている人は11.6%と、地方暮らしへのあこがれがあるほど、自分の住む地域の課題にも関心が高いことが明らかになった。

自分の住む地域課題を知っているか

【調査概要】
調査対象:東京圏(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県)に住む15~29歳の男女919名
調査方法:インターネット調査
調査期間:7月26日~27日

<参考>
トラストバンク「東京圏の若者の地方に対する意識調査」

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