京都府福知山市とパナソニックグループは、公民連携の「学校給食の共創プロジェクト」により、同グループ開発の植物繊維素材「kinari」を用いて、環境配慮型学校給食食器の製品化を実現し、9月4日からすべての市立小中学校での使用を開始したことを発表した。
この環境配慮型学校給食食器は、福知山市のヒノキ間伐材6トンとパナソニックグループの最先端技術を使用し、製品化したもの。1セット5点で食器4点とトレイが含まれる。
福知山市では、食器導入に合わせて23校全ての市立小中学校で環境教育を実施しており、その教育内容についても、パナソニックグループが協力。この取組は、「大阪・関西万博」の「共創チャレンジ」にも登録されており、今後万博を通じて、この取組を国内外に発信していくとしている。
また、パナソニックグループは学校給食食器にとどまらず他の分野への展開に共同で取組を進め、地域の課題解決の促進と持続的な社会の発展を目指すという。
■福知山市×パナソニックグループの環境教育授業
9月4日に行われた環境教育授業では、市立惇明小学校の6年生が、市内・国内の森林の荒廃状況や土砂崩れなどの災害を防ぐ「間伐」の大切さ、また間伐材の地元産ヒノキが給食食器になるまでの過程やそれによってプラスチック削減につながることを学んだとのことだ。
また、同日には環境配慮型学校給食食器導入を記念するセレモニーと、同食器を使った試食会も福知山市立惇明小学校にて開催された。
■導入背景
環境配慮型学校給食食器は、パナソニック ホールディングスが開発した植物繊維(セルロースファイバー)を高濃度で複合する最先端技術により製品化されたものであり、「学校給食の共創プロジェクト」として、福知山市とパナソニックグループとの公民連携で取り組んだもの。
福知山市は、独自に環境配慮型学校給食食器の導入による環境負荷低減に取り組むと共に、小中学校において安心安全で使いやすい食器を開発し、その食器を使っての給食を通して環境教育とシビックプライドを育むとしている。