総合転職エージェントのワークポートは、全国のビジネスパーソン635人を対象に、「睡眠に対する意識」についてアンケート調査を実施し、その結果を公表した。

■睡眠時間を削ってでも働くべきだとは「思わない」人が約8割 「体調優先」の声多数

同調査で、キャリアアップやスキルアップのためには、睡眠時間を削ってでも働くべきだと思うか聞いたところ、「まったくそう思わない」は36.1%、「あまりそう思わない」は42.0%と、合わせて78.1%で8割近くにのぼった。

キャリアアップやスキルアップのためには、睡眠時間を削ってでも働くべきだと思うか

睡眠時間を削ってでも働くべきだと思わないと回答した人にその理由を聞いたところ、「睡眠を十分に取ることは体調管理に不可欠だと思うから」、「心身の健康が第一だと思うから」など、体調管理のために睡眠を重要視する意見が多く挙がった。

また、「ワークライフバランスを保てなければ仕事にも私生活にも悪影響を及ぼし、キャリアアップもスキルアップも叶えられないと思うから」、「体調を整えてこそ良い仕事ができると考えているため」など、キャリアアップやスキルアップ、仕事の質を上げるためにこそ睡眠時間はきちんと確保すべきとする意見も多数寄せられた。

■睡眠時間が仕事のパフォーマンスに「影響する」とした人は96.6%と大多数

睡眠時間は自身の仕事のパフォーマンスに影響すると思うか聞いたところ、「かなりそう思う」が79.1%、「ややそう思う」が17.5%と、合わせて96.6%となり、ほとんどの人が睡眠時間は仕事のパフォーマンスに影響すると感じていることが明らかになった。

睡眠時間は自身の仕事のパフォーマンスに影響すると思うか

■半数以上が睡眠不足によってミスをした経験あり 主に誤入力などのケアレスミス

睡眠時間は自身の仕事のパフォーマンスに影響すると回答した人に、睡眠不足が理由で、仕事でミスをしたことはあるか聞いたところ、51.2%の人が「ある」と回答した。半数を超える人が、実際に睡眠不足によるパフォーマンスの低下を経験していることが明らかになった。

睡眠不足が理由で、仕事でミスをしたことはあるか

睡眠不足が理由でミスをしたことがあると回答した人に、具体的にどのようなミスをしたか聞いたところ、主に「入力ミスや確認ミス」、「計数の数え間違い、書類の記入ミス」など、ケアレスミスをしたという意見が多かった。

■半数以上が睡眠不足や疲労感を理由とした有給取得に「罪悪感なし」と回答

病気や怪我などの明らかな体調不良ではなく、睡眠不足や疲労感を理由に有給休暇を取ることに罪悪感があるか聞いたところ、「まったくそう思わない」が26.1%、「あまりそう思わない」が28.7%と、合わせて半数を超える結果に。

睡眠不足や疲労感を理由に有給休暇を取ることに罪悪感があるか

■一方、実際に睡眠不足で有給休暇を取った人は35.4%と少数

一方で、実際に睡眠不足や疲労感を理由に有給休暇を取ったことはあるか聞いたところ、「ある」と回答した人は35.4%と低い水準にとどまった。

睡眠不足や疲労感を理由に有給休暇を取ったことはあるか

睡眠不足や疲労感を理由に有給休暇を取ったことはないと回答した人に理由を聞いたところ、「仕事を休むほどの状態ではなかったから」、「睡眠不足で有給休暇を使うのはもったいないから」など、罪悪感はないものの実際の場面では有給休暇を取る必要はないと判断する人が多いことがわかった。

また、「有給休暇を取れる職場の環境や雰囲気がなかったから」、「申し訳なく思ってしまうため」といった意見も多数あり、実践するにはまだ難しい環境や心理的ハードルが多少なりとも残っている様子がうかがえる。

さらに、「自己管理不足で会社や周囲に迷惑をかけられないから」、「休んでいても仕事が気になってしまい、結局働いていたため」といった意見も散見し、一部には今も仕事優先の価値観が根付いている実態も明らかになった。

■仕事の日は「6.2時間」で満足度は五分五分 休日は「7.5時間」で多数が「理想的」

普段の睡眠時間はどのくらいか聞いたところ、仕事の日は平均6.2時間、休日が平均7.5時間という結果に。

また、その睡眠時間は理想的か聞いたところ、仕事の日の睡眠時間については、「かなり理想的」が13.9%、「やや理想的」が32.4%と、合わせて46.3%と半数以下だった。

一方で、休日の睡眠時間に対しては、「かなり理想的」が35.7%、「やや理想的」が40.3%と、合わせて76.0%となり、仕事の日に比べて満足度が高い結果に。

ビジネスパーソンの平均睡眠時間と満足度

【調査概要】
調査タイトル:今どきのビジネスパーソンの睡眠意識について
調査機関:ワークポート
調査対象:同社を利用している全国のビジネスパーソン(20代~40代・男女)
有効回答数:635人
調査期間: 8月28日~31日
調査方法:インターネット調査

<参考>
ワークポート「今どきのビジネスパーソンの睡眠意識について」