快適なライフスタイル提案を進める豊島は、全国の15歳~49歳、男女1,000名を対象に「サステナブルファッションに関する調査」を実施し、その結果を公表した。
■不要になった服の回収取り組み 80%以上が認知
同調査で不要になった服の回収取り組みについて聞くと、「知らなかった」と答えた人は19.6%と少数で、「知っている」と答えた人は80.4%と、全体の8割を超えた。不要な服を回収する取り組みへの認知度の高さがうかがえる。
一方で、「見たことはないが知っている」、「見たことはあるが、持ち込んだことはない」という、認識はしているが行動にまで移せていない層が57.8%いることがわかる。「見たことも持ち込んだこともある」と回答した人は22.6%にのぼり、約5人に4人は取り組みを認知しており、そのうち行動に移しているのは約5人に1人という結果に。
■不要になった服は60%以上の人が古着屋やフリマアプリで再利用
不要になった服をどうしているかを聞いたところ、「家庭ごみとして捨てる」という回答が43.1%と最多に。
一方で、「古着屋で売る」が31.1%、「フリマアプリに出品する」が30.2%といった回答がそれぞれ3割を超えた。約6割の人が不要になった服を捨てずに再利用をしていることがわかる。
■「世界の洋服のおよそ73%は廃棄され、焼却・埋め立てに使われているという現状」に80%以上が問題を感じている
世界の洋服のおよそ73%は廃棄され、焼却・埋め立てに使われているのが現状に対してどのように感じているかを聞いたところ、81.9%が「問題である」と回答し、多くの人が問題視していることがわかった。
これだけ多くの人が問題視している現状に対して、洋服を提供する側も改めて考えていかなくてはならない課題といえる。
■「3R」について、半数以上が明確には分からず浸透しきっていない
「3R」とは、Reduce(リデュース)・Reuse(リユース)・Recycle(リサイクル)の3つのRをとった言葉。
環境と経済が両立した循環型社会を形成していくための3つの取り組みの頭文字をとった、この「3R」の認知について調査した結果、「明確に何をするかが分かる」と答えた人は、3つとも半数以下にとどまっており、3Rについては浸透しきっていないことがうかがえる。
■不要になった服を回収する取り組みに対して70%以上が「参加したい」と回答
不要になった服を回収する取り組みへ参加したいか聞いたところ、72.4%が「参加したいと思う」と回答しており、高い意欲がうかがえる結果に。
一方、「どちらかと言えば参加したいと思わない」は14.5%、「参加したいと思わない」は13.1%と、少数にとどまった。
■豊島の不要になった繊維製品を素材ごとに回収・再生するプロジェクトには83.2%が応援できるという回答
豊島では「WAMEGURI(ワメグリ)」という不要になった繊維製品を素材ごとに回収・再生するプロジェクトに取り組んでいるとのこと。同プロジェクトでは、日本国内の不要になった繊維等を専用の反毛機械を使って、わた状に戻し、再び紡績し、新しい商品へ生まれ変わらせるという。
衣類の大量廃棄という環境問題解決に向けた同プロジェクトについて、83.2%が「応援できる」と回答している。
■環境や社会に配慮したファッションを取り入れたいと思う人は70%以上
環境や社会に配慮したファッションを取り入れたいか聞いたところ、取り入れたい人が70.9%という結果に。
多くの人が環境や社会に対して、興味があり、高い関心を持っていることがうかがえる。
■環境や社会に配慮したファッションを取り入れたい理由は、「地球環境保護に参加したいから」が6割を超える
環境や社会に配慮したファッションを取り入れたいと回答した人にその理由を聞くと、「地球環境保護に参加したいから」が61.2%、「社会貢献に興味があるから」が43.1%と上位にのぼった。
以上のことから、ファッションを通して地球環境保護や社会貢献に取り組みたいと思っている人が多く、トレンドや自己表現などの理由として考えている人は少ないことが明らかになった。
【調査概要】
調査時期:2023年7月11日~7月18日
調査対象:全国の15歳~49歳 男女1,000名
調査手法:インターネットによるアンケート調査
<参考>
豊島「サステナブルファッションに関する調査」