約6割が「職場イジメ」の目撃・相談経験あり 相談されても”沈黙”が過半数 加害・被害者でイジメの認識にも違いが

キャリアや就職・転職に特化した匿名相談サービス「JobQ」を開発・運営するライボの調査機関「Job総研」は、650人の社会人男女を対象に「2023年 職場イジメの実態調査」を実施し、結果を公表した。

2023年 職場イジメの実態調査

同調査は職場イジメの目撃・相談有無や職場イジメの境界線意識、また、加害・被害経験及び被害後の影響、そして職場イジメが起きる環境や職場のハラスメント対策などを調査したとのことだ。

■調査結果

【目撃・相談有無】
回答者全体の650人に、職場イジメの目撃・相談有無を聞くと、目撃・相談の「経験あり派」が59.9%、「経験なし派」が40.1%と、”経験あり派”が過半数を占める結果に。

また、目撃・相談経験あり派を回答した389人にその後の行動を聞くと「何もしていない派」が52.2%と過半数を占め、内訳は「何もしなかった」17.5%、「何もできなかった」が34.7%となった。一方、「一緒に解決に動いた派」47.8%のうち「解決した」が25.2%、「解決しなかった」は22.6%。

行動の有無に関わらず、解決に至らなかったケースが7割以上の結果となっている。

目撃・相談有無

【職場イジメの境界線】
回答者全体の650人に職場イジメの境界線を聞くと、「レベル3の継続、エスカレート(本人が傷つくいじり)」が44.3%で最多回答となった。

嫌がらせやイジメだと思うものは、「直接的な暴力や暴言」が72.3%と最多回答となり、次いで「無視や仲間はずれ」71.8%、「ミスを必要以上に問い詰める」67.7%が上位3つの回答となったが、各回答項目で僅差の結果となっている。

職場イジメの境界線

【加害経験とその認識】
回答者全体の650人に、実際に行ったことのある職場イジメのレベルを聞くと「行ったことがない」が53.3%と最多となり、レベルの中では「レベル1:1対1の比較的軽度な言葉によるからかい(いじり)」が45.2%で最多回答という結果に。

職場イジメのレベルを参照した上で、同回答者に加害者になっていたと思うかを聞くと、「思わない派」が72.4%、「思う派」が27.6%という結果となった。

加害経験とその認識

【被害経験とその認識】
回答者全体の650人に、実際に受けたことのある職場イジメのレベルを聞くと「経験したことがない」が3.8%と最多となり、レベルの中では「レベル1:1対1の比較的軽度な言葉によるからかい(いじり)」が33.2%で最多回答となった。

職場イジメのレベルを参照した上で、被害者になっていたと思うかを聞くと、「思う派」が66.8%、「思わない派」が33.2%と、思う派が過半数を占める結果となっている。

被害経験とその認識

【被害の影響】
被害経験ありと回答した430人に、誰からの被害かを聞くと「上司」が45.8%で最多回答となり、次いで「先輩」が40.7%、「同じ地位・役職」が30.2%と、年上からの被害が多い結果となった。

また、被害後の影響を聞くと、「モチベーションが下がった」が46.3%で最多回答となり、次いで「職場に行きたくなくなった」43.3%、「周りを信用できなくなった」36.5%が上位3つの回答となっている。

被害の影響

【職場イジメが起きる環境】
回答者全体の650人に職場イジメが起きやすいと思う環境を聞くと、「対面派」が84.7%、「オンライン派」が15.3%と、”対面派”が過半数を占めた。同回答者に社内のコミュニケーション方法を聞くと、対面メインが54.6%で多数派になり、オンラインメインが45.4%の結果に。

職場イジメが起きる環境

【職場のハラスメント防止対策】
回答者全体の650人に職場のハラスメント防止対策の有無を聞くと、「対策あり」が62.9%、「対策なし」が15.7%、「有無を知らない」が21.4%と対策ありの職場が多くなっている。

対策ありと回答した409人に具体的な防止対策を聞くと、「相談窓口を設けている」が73.8%で最多回答。次いで「ハラスメントガイドラインの周知」65.8%、「ハラスメント研修および教育を実施」48.4%が上位3つの回答となった。

職場のハラスメント防止対策

【調査概要】
調査対象者:現在職を持つすべての社会人、JobQ Town(ジョブキュータウン)登録者
調査条件:全国/男女/20~50代
調査期間:2023年8月16日~8月21日
有効回答数:650人(男性6/女性4)
調査方法:インターネット調査

<参考>
Job総研『2023年 職場イジメの実態調査』

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