エステーは、プラネットが提供する「ロジスティクスEDI」(※1)を活用し、卸売業に対してAdvanced Shipping Notice(※2、以下、ASN)の配信を開始した。

ASNの配信により、納品時の検品作業の簡素化や紙伝票の電子化が進むとともに、荷受け作業の時間が短縮でき、物流における労働生産性の向上と物流資源の効率化が実現します。

また、個々の物流取引情報がデジタルデータ化されることで、サプライチェーン全体の輸配送や在庫の最適化も進むとのことだ。

近年のECサイトの利用増加により、物流のキャパシティが追いつかない状況が続いており、「物流クライシス」とも言われている。2024年4月にはトラックドライバーの働き方改革に関する法律が適用されることから、「2024年問題」として物流の停滞が懸念されている。エステーは、このような背景を受け、物流デジタル化に向けた取り組みを進めてきたとのことだ。

今後、エステーは日用品卸流通業界全体として、卸売業や物流事業者との連携を強化し、物流効率化をさらに推進していくとしている。

■業務フロー図

【ASN運用の業務モデル】

現状の業務フロー
ASN活用による業務フロー

【検品レス(簡素化)の業務モデル】

検品レス(簡素化)の業務モデル

※1 日用品業界におけるメーカー、卸売業間の物流標準EDI(Electronic Data Interchange)。メーカーから卸売業に対する事前出荷情報(ASN)の配信、卸売業からメーカーに対して商品受領の情報を提供する「入荷検収データ」の配信機能等を備える。

※2 発荷主から着荷主へ向けた事前出荷情報。出荷元コードや届け先コード、発注番号、商品コード、納品数量等の項目からなる。