一般社団法人ウェルネス総合研究所は、「9月3日の睡眠の日」を前に、全国の10-60代男女1,200名を対象に「睡眠に関する意識と実態調査」を実施し、結果を公表した。

日本は先進国33か国の中で、睡眠時間が一番短いと言われている。今回の調査で、睡眠に関する悩みや対策経験、睡眠の知識など、生活者の意識や実態が明らかにされたという。

■睡眠の悩みがあると回答したのは約7割
 深睡眠とレム睡眠、2つの睡眠バランスが乱れている可能性あり

全国の10~60代の男女に睡眠に関する悩みについて質問したところ、全体の約7割が何かしら悩みがあると回答し、悩みの1位は「日中眠たくなる」(26.8%)、2位「眠りが浅く、熟睡感が得られない」 (24.1%)、3位「寝ても疲れが取れない」 (23.0%)という結果に。

約7割は“睡眠バランス”が乱れている可能性あり 約半数は「見て見ぬふり」か 9月3日は睡眠の日 「睡眠に関する意識と実態調査」実施

■質の高い睡眠=ぐっすり深く眠ることだけが重要と誤解か
 3人に2人以上がレム睡眠よりも深睡眠を多くとることが重要と思い込んでいる

睡眠に関する悩みがあると回答した人(817名)に、睡眠に関する知識を問う設問では、レム睡眠とノンレム睡眠の2種類の状態があることは9割以上の人が、また、ノンレム睡眠の中でも一番深い深睡眠、覚醒に向かうレム睡眠については、全体の6割以上の人がそれぞれ認識していることがわかった。

約7割は“睡眠バランス”が乱れている可能性あり 約半数は「見て見ぬふり」か 9月3日は睡眠の日 「睡眠に関する意識と実態調査」実施

一方で、「睡眠の質を高めるためにはレム睡眠よりも深睡眠を多くとることが重要である」という問いに「はい」と回答した人が64.7%、「いいえ」と回答した人が35.3%という結果に。

このことから、回答者の半数以上がレム睡眠よりも、深睡眠のほうが大事だと思い込んでいるということがわかった。

■睡眠に悩んでいる人の半数以上が目覚めてから布団を出るまでに5分以上かかっている
 すっきり起きられていない実態が明らかに

睡眠に関して悩みがあると回答した人(817名)に「目覚めてから布団を出るまでにかかる時間(一度目覚めてからの二度寝などの時間も含む)」を平日・休日それぞれ聞いたところ、「5分以上かかる」と回答した人は平日で52.2%となった。

約7割は“睡眠バランス”が乱れている可能性あり 約半数は「見て見ぬふり」か 9月3日は睡眠の日 「睡眠に関する意識と実態調査」実施

また、休日になるとその割合は増え、65.4%に。さらに、30分~1時間未満もしくはそれ以上と回答した人の割合は2倍に。平日、休日ともにすっきり起きられず、布団の中で一定数時間を過ごしてしまう人がいるという実情が見てとれるとのことだ。

■睡眠に悩んでいるにも関わらず、約半数が「見て見ぬふり」
対策したことがある人も、2人に1人以上が効果を実感していない

睡眠に関して悩みがあると回答した人(817名)に「睡眠の質を高めるために過去・現在行ったことがある対策方法」を聞いたところ、対策したことがあると回答した人は全体の約半数(56.4%)という結果に。

約7割は“睡眠バランス”が乱れている可能性あり 約半数は「見て見ぬふり」か 9月3日は睡眠の日 「睡眠に関する意識と実態調査」実施

一方で、残りの半数の人は自覚があるにもかかわらず、特に対策を行っておらず、「見て見ぬふり」をしている状態だということがうかがえる。

また、対策経験がある人(460名)に「対策を行った結果、睡眠の質は上がったか」と質問したところ、2人に1人以上が「効果を実感していない」と回答し、有効な対策をとれていない迷子状態であることもわかった。

【調査概要】
調査名:睡眠に関する意識と実態調査
調査主体:ウェルネス総合研究所
調査方法:インターネットによるアンケート調査
調査期間:2023年8月4日~6日
調査対象者:全国の10-60代男女1,200名