森永乳業は、山口県・山口市、やまぐちヘルスラボとの産官連携で臨床試験を実施し、シールド乳酸菌®(Lacticaseibacillus paracasei MCC1849)の摂取が、健常成人男女の鼻づまり、のどの痛みといった局所症状や局所および熱っぽさなどの全身症状を含め総合的に解析した風邪様症状の自覚症状を緩和することを確認したと発表した。

なお、同研究結果はNutrients誌に掲載されているとのことだ。

シールド乳酸菌®は、森永乳業によるこれまでの研究から風邪を引きやすい健常成人女性の風邪様症状の発現を抑制することが報告されているという。

今回は、より幅広い年齢層の成人男女を対象に、シールド乳酸菌®の摂取が体調維持に与える影響を調査したとのことだ。

【研究の内容】

対象者:山口県在住の健常成人男女200名(21~62歳)
試験デザイン:ランダム化二重盲検プラセボ対照並行群間試験
期間:2021年12月~2022年5月(摂取期間24週間、摂取終了後1週間)
内容:
対象者をランダムに2群に分け、プラセボまたはシールド乳酸菌®(500億/日)を含む食品のいずれかを摂取し、期間中は毎日鼻やのどなどの体調に関する日誌に回答。試験終了後、各症状の発症日数や1回の発症における症状の持続日数などについて評価を実施。

【主な結果】

「シールド乳酸菌®」を摂取した群では、プラセボ群と比較して”鼻づまり”の発症日数や”鼻づまり”および”のどの痛み”の症状の持続日数が有意に減少することが判明。

また、全身や局所の症状を総合的に解析した”風邪様症状”の発症日数(症状が発症している日数の評価)、持続日数(1回の発症でどの程度症状が続いたのかの評価)についても、シールド乳酸菌群でプラセボ群に比べ有意に減少する結果が得られた。

【左】鼻づまり、のどの痛み、風邪様症状の発症日数【右】症状の持続日数
(群間で有意差あり *p<0.05)

同試験結果では、シールド乳酸菌®の摂取により、健常成人男女の鼻づまり、のどの痛み、風邪様症状が緩和されることが明らかとなった。また、24週間の長期摂取における副作用は確認されず、森永乳業はシールド乳酸菌®が日々の食事を通じた体調維持に寄与できる可能性が考えられたとしている。

同社は、山口県、山口市、やまぐちヘルスラボとの取組みによって得られたこれらの知見を、今後もも多くの利用者の健康と幸せな生活に貢献できる機能性素材として活用していくとのことだ。