関東大震災から100年 日赤、当時の赤十字活動を伝えるプロジェクトと展示を東京・岩手・福岡で開催

日本赤十字社(以下、日赤)は、関東大震災から100年の節目にあたり、当時の赤十字の救護活動を伝える企画展等を各地で開催すると発表した。

日赤は、1877年の西南戦争をきっかけに戦時救護団体として設立され、1888年の磐梯山噴火時に初めて自然災害の救護活動を行った。関東大震災は未曽有の大災害であったが、日赤は発災当日から救護班を派遣し、延べ200万人超の救護に当たったとのことだ

■プロジェクト概要

1.【東京都】日赤東京都支部/当時の救護活動の様子が描かれた絵画を活用したプロジェクト「100年前の100人の新証言 ~データとAIで紐解く、あの日に起きたこと。」

日赤東京都支部では、当時の日赤の救護活動の様子が描かれた絵画を活用したプロジェクト「100年前の100人の新証言 ~データとAIで紐解く、あの日に起きたこと。」を実施。絵の中にいる避難者100人がAIの力を借りて、発災当日に経験したことをショートストーリーとして語る。

また、当時を生きた人による「リアルな体験談」として、100人のうち20人の人物画像をAI生成し、それぞれの体験談から導き出される教訓を現在の備えにつなげていくとのことだ。

プロジェクトを通じて生成した作品は、8月25日から同支部WEBサイト上で公開するほか、都内2会場などで展示を行うという。また各展示の初日には、特別ゲストを招きトークイベントを開催。

  「100年前の100人の新証言 ~データとAIで紐解く、あの日に起きたこと。」

■展示概要

【第1弾】
日時:8月26日~29日 9:30〜17:00 ※最終日は12:00終了。
場所:日赤東京都支部  1階エントランス(新宿区大久保1-2-15)

【第2弾】
日時:8月31日~9月7日 10:00~19:00 ※初日のみ14:00開始。
場所:ミカン下北内「砂箱」(世田谷区北沢2-6-4 ミカン下北 E街区2F)
※第2弾の展示終了後は、12月末まで日本赤十字社東京都支部で再展示予定。

■トークイベント概要

【第1弾】
日時:8月25日 11:00〜12:00(受付開始 10:30~)
ゲスト:北原 糸子氏(災害社会史研究) 、渡辺 真理氏(司会、フリーアナウンサー)

【第2弾】
日時:8月31日 12:00〜13:00(受付開始 11:30~)
ゲスト:伊藤 賀一氏(「スタディサプリ」社会科講師)、シティホテル3号室(お笑い芸人)

2.【東京都】日赤本社/企画展「関東大震災100年 温故備震(おんこびしん)」を開催中

4月から、日赤本社「赤十字情報プラザ」にて、当時の日赤の救護活動や、感染症対策、妊産婦・子どもたちの保護活動の様子がわかる資料や物品を公開中。

企画展「関東大震災100年 温故備震(おんこびしん)」

また、8月22日からは、期間限定のパネル展も開催。当時、日赤の救護員が直面した緊迫の様子など、未公開の写真もパノラマで展示。

■企画展概要

会期:2023年4月4日~2024年3月28日
開館日時:火・水・木曜日、10:00~12:30 / 13:30~16:30 ※土日祝日、12月29日~2月初旬(工事による臨時休館)を除く
場所:日本赤十字社本社1階「赤十字情報プラザ」(東京都港区芝大門1丁目1−3)
来館方法:事前予約制(電話受け付け)

主な展示:
・「大正12年関東大震災 日本赤十字社救護誌」(関東大震災・日赤活動の全記録)
・関東大震災写真(皇居前広場に設置された日赤救護所、赤十字マークをつけた救護自動車、他)
・「外国赤十字等の慰問ほか寄贈金品調」(海外からの支援)
・日赤関連記事のスクラップブック(震災から3か月分)
・映像「關東大震大火實況」(皇居前広場と渋谷の日赤病院での救護活動の様子)
※WEBサイト「赤十字WEBミュージアム」でも閲覧可能。

貞明皇后がテント病院で治療を受ける人々を慰問
日赤千葉県支部で東京からの被災者を受け入れている様子
アメリカからの支援品 「ウィスキー」(医療用)

3.各地でパネル展示を実施

各地で、防災月間に合わせて赤十字活動の体験イベントを開催。そのイベントと併せて、企画展「関東大震災100年 温故備震」の資料パネルと同じものを展示。

【岩手県】日赤岩手県支部
日時:9月17日 10:00~15:00
場所:イオンタウン釜石 2階(岩手県釜石市港町2丁目1−1)
内容:イベント「赤十字ふれあいフェスティバル」にて、企画展「関東大震災100年 温故備震」のパネルも展示。イベントでは、子ども用救護服の着用や一次救命処置体験なども可能。

【福岡県】日赤福岡県支部
日時:9月9日 10:00~17:00
場所:イオンモール福岡 1階ウエストコート(福岡県糟屋郡粕屋町大字酒殿字老ノ木192-1)
内容:救急の日にイベント「救急9・9フェスティバル」を開催し、企画展「関東大震災100年 温故備震」のパネルも展示。イベントでは、子どもを対象とした救護服の着用や防災教室も開催。その他、一次救命処置体験、献血も実施。

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