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メルカリと国立大学法人東京大学インクルーシブ工学連携研究機構(以下、東京大学RIISE)は、フリマアプリ「メルカリ」の取引を通じて生まれた温室効果ガス(GHG)の削減貢献量の算出を実施したことを発表した。
なお同取り組みは、東京大学RIISE社会連携研究部門「価値交換工学」の研究「持続可能な消費・生産の実現に向けた製品・サービスシステムの利用:中古製品の消費価値(研究:文多美)」の一環として行っているとのことだ。
■「メルカリ」の取引を通じて生まれた削減貢献量
「衣類(レディース・メンズ・キッズ・ベビー)」、「スニーカー(レディース・メンズ・キッズ)」、「電子機器(PC・スマートフォン・タブレット)」、「本・漫画・雑誌」、「CD・DVD・BD(ブルーレイディスク)」5つのカテゴリーを対象に削減貢献量の算出を実施。
その結果、「メルカリ」を通じて日米合計で年間約53万トンの温室効果ガスの排出を回避できることがわかったという。これは東京ドーム約220杯分の容積に相当するとのことだ。
カテゴリー別でみると、「メルカリ」で年間取引量が最も多い「衣類」単体では年間約43万トンの温室効果ガスの排出を回避。これは「衣類」の取引1件あたりの削減貢献量に換算すると、約9.3kgに相当するという。
■カテゴリー別「メルカリ」の取引を通じて生まれた削減貢献量
●衣類:428,951トン(JP:362,665トン、US:66,285トン)
●スニーカー:50,610トン(JP:40,120トン、US:10,490トン)
●電子機器(PC・スマートフォン・タブレット):32,688トン(JP:23,267トン、US:9,421トン)
●本・漫画・雑誌:16,301トン(JP:15,905トン、US:397トン)
●CD・DVD・BD:3,010トン(JP:2,920トン、US:91トン)
■カテゴリー別「メルカリ」の取引を通じて生まれた1件あたりの削減貢献量
●衣類:約9.4kg
●スニーカー:約14.9kg
●電子機器(PC・スマートフォン・タブレット):約27kg
●本・漫画・雑誌:約0.7kg
●CD・DVD・BD:約0.3kg
なお、今回の削減貢献量の算出に当たっては、当該カテゴリーで取引された商品が新品の代わりに利用されることで温室効果ガスの排出を回避できると仮定。
生産・流通・使用・廃棄などの製品ライフサイクルを考慮し、メルカリの利用者同士の配送に係る温室効果ガス排出量やメルカリの利用者アンケート結果から算出した使用頻度や使用年数等を用いて推計しているとのことだ。
■「メルカリ」での出品を通じて廃棄を回避できた衣類の重量
また、メルカリで不要品が出品されたことで回避できた衣類廃棄量(重量)は日本だけでも約4.3万トンとなったという。これは日本で1年間に捨てられる衣類の重量48万トンの約9%に相当。
この結果から、使わなくなった衣類も捨てずにメルカリで出品したり購入したりすることによって、環境負荷を減らし、循環型社会の実現に近づくことができるとしている。
メルカリと東京大学RIISEは、今後もさまざまな連携を通じて、限りある資源が大切に使われる循環型社会の実現を目指していくとのことだ。