子どもの熱中症対策、自宅でも意識できている保護者は25% 水分補給は「常温」を専門家も推奨

子育て支援サービスを運営するBABY JOBは、0~5歳の子どもを育てる全国の保護者3,400名を対象に子どもの熱中症対策に関するアンケート調査を実施し、結果を公表した。

どもの熱中症対策に関するアンケート調査

子育て中の保護者の熱中症に対する意識調査~自宅や屋内でも注意が必要~

BABY JOBが0~5歳の子どもを育てる全国の保護者3,400名を対象に熱中症に対する意識調査を行った結果、89.7%もの保護者が「大人より子どもの方が熱中症になりやすいということを知っている」と回答し、子どもの熱中症に対する意識が高いことが判明。

一方で、子どもの熱中症に対して「自宅にいるときに意識できている」と回答した保護者は25.4%であり、「屋内で遊んでいるときに意識できている」のは38.1%。

総務省消防庁によると、2022年5~9月に熱中症で救急搬送された患者の5人中2人は発生場所が”住居”であり、屋外の公共の場所で発症した患者も含めると、半数を上回っていたことを発表されている。

しかし、同調査結果では、子どもの熱中症に対して「自宅にいるときに意識できている」「屋内で遊んでいるときに意識できている」と回答した保護者はいずれも半数を大きく下回る結果となった。

熱中症対策としての子どもの水分補給~専門家も”常温での水分補給”を推奨~

また、一般的に子どもの水分補給は、胃腸に負担のかかる冷たい水やお茶ではなく常温の水やお茶が好ましいとされているが、BABY JOBが行った調査の結果では、43.4%の保護者が「冷たい水・お茶」で子どもの水分補給をしていると回答していることがわかった。

熱中症対策として子どもの水分補給は何で行っているか

なお、子どもの熱中症対策に関して、大阪総合保育大学 児童保育学部 乳児保育学科 講師 阿川勇太先生は以下のようにコメントしている。

■屋内では温度と湿度をこまめに確認し、屋外ではベビーカーに乗っているときも注意
室内では直射日光を避けられる場合が多いものの、温度と湿度をこまめに確認することを推奨します。温度は26〜28℃、湿度は50〜60%が好ましいと言われています。大人の感覚で『このくらいの暑さなら大丈夫』といった我慢などはせず、扇風機や冷房を活用したり、日差しを遮ることで室内を涼しく保つように心がけましょう。屋外では、ベビーカーに乗っているときは地面から近く、温度が上がりやすいため特に注意が必要です。定期的にお子さんの様子をチェックするようにしましょう。

■水分補給は「常温」がオススメ!
水分補給は身体が吸収しやすい『常温』の飲み物をこまめに与えることを推奨します。自ら水分補給を求めていなくても、大人がこまめに水分をとらせることも重要です。水分を取ろうとしてくれない場合は、形態を変える(マグではなく、コップ、ストローにしたり、材質を変えるなど)ことで、飲み進めてくれることもあるため、様々な工夫をしながらこまめに水分を補給できるように意識しましょう。

子どもは大人よりも熱中症になりやすいが、まだまだ対策の余地がある

環境省によると、汗をかく能力が未発達である子どもは、大人と比べて熱中症になるリスクが高まると言われている。また、子どもは大人よりも体重に対する体表面積が大きく、気温・湿度・日差しなどの外部環境に影響を受けやすいのも特徴なため、猛暑日が続いている今、対策の徹底が必須となっている。

しかし、子どもの熱中症はまわりの大人が子どもの様子を注意して見ることで防ぎやすいのも特徴であるため、子どもの顔色や汗の量などをこまめに確認し、水分補給を積極的に行う必要があるとのことだ。

BABY JOBは今回のアンケート結果と専門家の意見から、昨今の報道等によって、子どもの熱中症への意識は高まっている可能性があるものの、今後も更なる呼びかけが必要であることがわかったとしている。

同社は、保育施設向けおむつのサブスク「手ぶら登園」を導入している保育施設に向けて、このような熱中症に対する意識調査の結果と、子どもの熱中症に関する注意点の呼びかけなどをまとめた冊子を無償で配布。また、保育施設探しをサポートする「えんさがそっ♪」のSNSアカウントでも、定期的な呼びかけを行っているとのことだ。

【調査概要】
調査対象:0~5歳の子どもを育てる全国の保護者3,400名
調査期間:2023年6月13日~2023年6月18日
調査方法:アンケートフォーム

<参考>
BABY JOB『子どもの熱中症対策に関するアンケート調査

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