福島県本宮市で「福島物流センター」稼働開始 首都圏と東北を結ぶ中継拠点 一次エネルギー消費量も年間50%以上削減

大和ハウスグループの大和物流は、2022年8月から福島県本宮市で建て替え工事を実施していた、物流施設「福島物流センター」が竣工し、2023年8月より稼働を開始したと発表した。

「福島物流センター」

同センターは、東北自動車道「本宮インターチェンジ」から約5.2kmとアクセスに優れ、東北自動車道と磐越自動車道が交わる「郡山ジャンクション」にも約8.0kmと近接することから、物流拠点として好立地にあるという。

なお、「本宮インターチェンジ」から宮城県仙台市まで約110km、東京都新宿区まで約250kmの距離に位置するため、東北エリアと首都圏を結ぶ長距離輸送の中継拠点としても優れているとのことだ。

長距離輸送の中継拠点に適した立地

同センターの延床面積は建て替え前の2,554㎡(約772坪)から11,676㎡(約3,532坪)に拡張し、施設内に埃が入りにくい高床式ホームを採用。搬送装置(ドックレベラー)を設置しているため、衛生管理をともなう貨物や海上貨物の取り扱いにも対応可能としている。

また、トラックバースの一部で庇長20mを確保し、袖壁を設置することで、強風や降雪に左右されることなく入出庫作業を行うことができるとのことだ。

トラックバース(袖壁)

なお、同センターは、一次エネルギーの年間消費量を50%以上削減するZEB Readyを達成する環境配慮型物流センターとなっており、外壁の高断熱化とともに、LED照明などエネルギー効率の高い設備・機器を採用し、屋上には約170枚・総発電容量約63kWのソーラーパネルを敷設。

発電した電力を施設内で自家消費するとともに、化石燃料の電力でないことを証明する「トラッキング付き非化石証書」を購入することで再エネ100%を実現する計画となっているとのことだ。

環境配慮型物流センター

「働き方改革関連法」が自動車運転業務に適用され、残業規制が強化される「2024年問題」を目前に、長距離輸送の課題解決に向けた中継拠点の需要が増加している。

同センターでは東京都心部まで約250kmという立地優位性を活かし、首都圏と東北を結ぶ中継拠点や東北エリアをカバーする2次配送拠点、デポ拠点などとして、効率的な輸配送ソリューションを展開していくとのことだ。

■施設概要

名称:大和物流株式会社「福島物流センター」
所在地:福島県本宮市本宮字名郷12-3
敷地面積:8,432.21㎡(約2,550.74坪)
延床面積:11,676.59㎡(約3,532.17坪)
構造・規模:鉄骨造 地上3階建て高床式
床荷重:1階:2.0t/㎡、2・3階:1.5t/㎡
搬送設備:貨物用エレベーター2基(3.6t:1基、4.6t:1基)、垂直搬送機1基(1.5t)ドックレベラー1基
環境対応:全館LED照明導入、ソーラーパネル敷設※2024年3月頃発電開始予定(総発電容量:ソーラーパネル:約63kW、パワーコンディショナー:約40kW、年間予定発電量:約49,000kWh)
アクセス:東北自動車道「本宮インターチェンジ」から約5.2km
最寄り駅:JR東北本線「本宮駅」から約2.1km

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