花王とドコモ、パーソナライズされた健康サポートにおいて実証実験を実施 腰痛のある人を対象に「歩く意欲」や「歩数」の変化を検証

花王とNTTドコモ(以下、ドコモ)は、ドコモの「dヘルスケア®」で、花王の「仮想人体生成モデル(VITA NAVI)」を活用した実証実験を実施し、結果を公表した。

■実証実験概要

目的:
「dヘルスケア」で、一人ひとりに応じて目標歩数をパーソナライズすることの価値及び受容性の検証

時期:
2023年2月20日~2023年3月31日

手法:
ドコモが提供する「dヘルスケア」は、毎日の歩数や体重を記録することができる他、アプリ内のミッションをクリアすると抽選でdポイントがたまるスマートフォン向け健康管理・増進アプリ。

通常利用者に対して、一律で同じ歩数目標をアプリから提示していたが、同実験では、「dヘルスケア」を利用中で腰痛の悩みを抱える利用者に対して、自分と同じ年齢・性別・身長・体重・生活習慣で、なおかつ腰痛のない人が毎日どの程度歩いているかを参考値として提示することで、「歩く意欲の変化」及び「歩数の変化」を検証。

歩数の計算には、「仮想人体生成モデル(VITA NAVI)」を活用。

実証実験における「dヘルスケア」アプリ内の画面イメージ

結果:
「dヘルスケア」を利用中で腰痛の悩みを抱える利用者のうち、「仮想人体生成モデル(VITA NAVI)」を活用して、自分と同じ年齢・性別・身長・体重・生活習慣で、なおかつ腰痛のない人が毎日どの程度歩いているかを確認した上で、自身の目標歩数を設定した利用者は、合計25,958名となった。

この利用者に対して、1か月後にアンケートを行ったところ、「歩く意欲の変化」および「歩数の変化」を確認することができたとのことだ(下図)。

これにより、花王の「仮想人体生成モデル(VITA NAVI)」を活用し、歩数目標の参考値を算出して目標設定を促すなど、「dヘルスケア」においてパーソナライズされた健康サポートを行うことにより、歩くことに対する意欲向上や行動変容につながることがわかったとしている。

「歩く意欲の変化」および「歩数の変化」にアンケート

両社は同実証実験により、パーソナライズされた健康サポートで70%の利用者が歩くことに対する意欲の向上、さらにそのうち74%の利用者で毎日の歩数が増えたといった行動変容につながることが確認できたとしている。

花王とドコモは同実証実験の結果を踏まえ、「dヘルスケア」では一人ひとりに応じた健康提案をめざし、機能開発を進めていくとのことだ。

モバイルバージョンを終了