Googleは、会話型人工知能(AI)「Bard」が、世界中の40以上の言語に対応したことを発表した。
「Bard」は、ただ質問に答えるだけでなく、「夏にぴったりなフルーツドリンクのレシピを提案して」や「渋谷の魅力を紹介する動画の英語タイトルとサブタイトルを考えて」など、創造性と生産性を高めるパートナーとして、アイデアの実現をサポートするジェネレーティブAIを活用したサービス。
今回のアップデートで、アラビア語、中国語、ドイツ語、ヒンディー語、スペイン語を含む40以上の言語でBardの利用ができるようになり、ブラジルやヨーロッパ全土を含む国や地域からBardへのアクセスも可能になったという。
また、Bardはよりニーズに適した回答を提供できるよう、新機能も追加。音声読み上げや直近のスレッドの保存など、サービス体験をより高め、アイデアの実現に役立つ新機能も併せて公開している。
■追加機能
●音声読み上げ:
Bardの音声読み上げ機能は、例えば、新しい言語を学習している時に単語の正しい発音を聞きたい場合や詩や台本のセリフを聞きたい場合などに役立つとしている。プロンプトを入力し、サウンドアイコンをクリックするだけで、Bardの回答を音声で確認することが可能。
●会話の固定と名称変更:
プロンプトを再表示できるようにしたいという要望を受け、Bardとの会話を固定したり名前を変更したりする新しい方法を追加。会話を開始すると、サイドバーに最近の会話を固定したり、名前を変更したり、選択したりするためのオプションが表示される。
●コードをより多くの場所にエクスポート:
Google Colabに加えてPythonコードをReplitにエクスポートできる新機能を追加。
●回答を友人と共有:
Bardとの会話の一部またはすべてを、友人たちと簡単に共有することが可能に。
●プロンプトで画像を使用する(英語のみ対応):
I/Oで、GoogleレンズのBardへ導入。画像についてより詳しい情報が必要な場合でも、ただその写真の説明文が必要な場合でもプロンプトとともに画像をアップロードすることで、Bardが写真を分析してサポート。
●Bardの回答を素早く調整(英語のみ対応):
Bardの回答のトーンとスタイルを5つのオプション(シンプル、ロング、ショート、プロフェッショナル、またはカジュアル)に変更可能に。例えば、フリマアプリに出品する商品の案内文の作成をBardに頼み、その回答が長すぎた場合、ドロップダウンのメニューから回答を短くすることができる。
Googleは、大胆かつ責任あるAIへの取り組みの一環として、今回の多言語対応について専門家、プライバシーの政策立案者、規制当局と積極的に連携してきたという。
今後もより多くの地域や言語でBardを提供していく際にAI原則を遵守し、ユーザーのフィードバックを取り入れ、人々のプライバシーとデータを保護するための措置を講じていくとのことだ。